元FBI長官が証言! 大統領がロシア疑惑の調査中止を示唆

元FBI長官が証言! 大統領がロシア疑惑の調査中止を示唆

引用元『Comey’s Revenge: Measuring Obstruction 』:http://www.newyorker.com/news/news-desk/comeys-revenge-measuring-obstruction


 2016年のアメリカ大統領選にロシアが介入してトランプ大統領の当選を後押しした疑惑をめぐり、アメリカ連邦捜査局(FBI)元長官のジェームズ・コミー氏が6月8日、上院・情報特別委員会の公聴会に出席した。この公聴会は、トランプ大統領がFBIの捜査に対して司法妨害(個人が進行中の捜査を妨害する目的で不正に働きかける行為)を行ったかどうかを調査する目的で開かれたもの。

 コミー元FBI長官はトランプ大統領側とロシアとの関係について調査を進めていたが、5月上旬、トランプ大統領は突如コミー氏を解任した。解任理由にはクリントン元国務長官のEメール問題に対する対応の不備などが挙げられたが、ロシアとの接触を隠していたことで既に解任されたマイケル・フリン前大統領補佐官らトランプ大統領の側近と、大統領自身に捜査が及ぶことを避けようとしたとの疑惑が指摘され、真相を究明する動きが議会でも強まっていた。
 今回の公聴会証言に先立ち、コミー氏はFBI長官在任中にトランプ大統領と交わした会話内容を記した通称「コミー・メモ」と呼ばれる書類(リンク下記)を提出していたが、公聴会でコミー氏が新たな証言をするか否かに注目が集まった。

 今年1月、コミー氏をはじめとする情報機関幹部らが、トランプ大統領らに対し、大統領選にロシアが介入した疑いがあることや、ロシア側がトランプ大統領のわいせつな情報などを入手している可能性があることについて説明した。そして2月14日、ホワイトハウスの大統領執務室にて、トランプ大統領が執務室にいたコミー氏以外の全員を退出させてから、フリン前大統領補佐官について「彼はいい奴だ」、「この件は放っておいて欲しい」などと言い、コミー氏はこれを「フリン氏とロシアとの関係に関する捜査から手を引くよう、大統領からの(捜査中止の)指示だと受け止めた」と証言した。
 公聴会ではトランプ大統領を支持する共和党議員が「大統領が使用したhope(希望)という単語は捜査中止への指示を示唆する単語ではない」ことを指摘。それに対してコミー氏は「私はそれを指示だと受け取った。彼が私にそうして欲しいのだと解釈した」と回答した。大統領を支持する共和党議員の中でも「大統領は執務室から全員を退出させるべきではなく、手を引くように即すべきではなかった」とコメントする議員も出るなか、トランプ大統領の個人弁護士は報道陣に対してEメールで「大統領はコミー氏に“私が必要としているのは忠誠心、期待しているのも忠誠心だ”とは言っていない。調査を辞める指示も出していない。コミー氏は宣誓に背いて嘘をついている」とのステートメントを送付した。

コミー氏の証言はこれから時間をかけて検証されるが、これによってトランプ大統領の選挙戦におけるロシアとの関係から、その調査を辞めさせる指示を出したか否かという“大統領としての行動”へ焦点が移行するだろう。

■コミー氏が公聴会に提出した書類
https://www.intelligence.senate.gov/sites/default/files/documents/os-jcomey-060817.pdf

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