お手軽な断食ダイエットがアメリカでもブームに?

お手軽な断食ダイエットがアメリカでもブームに?


 近頃、若者から高齢者までの広い層に流行りはじめたダイエット法のひとつが、絶食をちょっと真似する「ファスト・ミミッキング・ダイエット(Fast Mimicking Diet)」だ。

 例えばハリウッド映画俳優のヒュー・ジャックマンや、米軍元司令官のスタンレー・マクリスタルが、食事の量ではなく、食事の時間を制限するダイエットを取り入れている。ジャックマンの行っている彼の名前がついたダイエット法は筋肉トレーニングをメインにしたい人たちに人気が高い。スタンレー・マクリスタルは1日に食事を一回だけ摂るということを人気のオンライン・ラジオ番組、ティム・フィリス・ポッドキャストで語っている。両ダイエットとも「食事する時間を抑制すること」が鍵になっている。

 ジャックマンの場合、摂取しているカロリーは一日6000キロカロリーと、かなり高い。運動量や栄養バランスを考えた上でのカロリー総量だ。ちなみにアメリカで一般人向けの1日のカロリーは2000キロカロリー。「ダイエット=摂取カロリーを減らす」という常識はよく聞くが、ジャックマン式ではカロリーを減らさず、食べる時間を制限する。そうすることで、体内時計をリセットさせて新陳代謝をよくし、脂肪が消化しやすくなることが科学的に証明されている。そんな背景もあって、このダイエット法が若者から高齢者にまで普及した。

 我々の体内時計と新陳代謝を結ぶのは、消化に必要な概日リズムに伴うホルモン分泌と消化機能の関係だ。例えば夜遅くに食べてしまったら、人間本来の生理に逆らうことになるため、カロリーの消化機能が開始しなくなる。消化しきれないカロリーや糖分が余ることで、肥満につながることを指摘している専門家は非常に多い。ソーク研究所のサッチン・パンダ医師や、南カリフォルニア大学の老年学研究所のヴァルター・ロンゴ博士の研究は、この現象のさまざまな側面を続けて研究し、その結果を各所で発表している。

 こうした研究結果をITに応用するケースも増えつつある。例えば「Zero」(ダイエットアプリ)等を筆頭とする絶食をサポートするアプリは非常に人気が高い。このアプリの機能はとてもシンプルで、食事をしない時間帯をつくって、それが本当に実践できたかどうかを計るだけ。例えば、ジャックマンのダイエットの場合、朝8時から夕方4時までに食事を終え、翌朝8時以降に食事を再開する必要がある。身体が休む時には食事も休もうという、ある意味では常識といえることが流行りのアプリに反映されているのは、古来の常識と新しい時代のよりよいマッチングだと言えるだろう。

 なお、この記事で紹介しているダイエットはあくまでも私見で選んだものなので、ダイエットやアプリを試す場合には、各自が医者と相談してから開始することをお勧めする。

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