絵文字の性別にジェンダーレス加わる!

絵文字の性別にジェンダーレス加わる!

引用元『Designing Genderless Emoji? It Takes More than Just Losing the Lipstick』:https://goo.gl/wHTUdB


 アドビシステムズ社のタイプフェイス・デザイナー、ポール・ハント氏は、絵文字のジェンダー(性別)問題に取り組んできた。文字コードの業界規格を定めるユニコードが今月リリースした国際標準規格のバージョン10.0には、同氏がユニコード絵文字委員会の一員として考案した3つの絵文字、「子供」、「大人」、「老人」が含まれている。この3つは世界初のジェンダーレス(性別のない)絵文字だ。

 「絵文字は以前からジェンダーレスでは?」と思った人もいるだろうが、ウィンクしたり、眉を寄せたり、泣き笑いしている「黄色い丸顔」は、男性だと識別されている。ハント氏の調査によると、今の文化では「デフォルト設定では、物を男性的と見る傾向がある」らしい。一方、明確に女性を示す絵文字は、まるで風刺画のように過度に女性化されている。ジェンダーを名乗らない人々や名乗りたくない人々にとっては、これらのどちらも良い選択肢とはいえない。

 同氏が描くイメージに沿って作ったジェンダーレスのデザイン試作は、男性にしか見えないという感想ばかりだったため、性的偏見について何カ月も調べ、その結果を新デザインに組み込んでは、既存のジェンダー概念に縛られない人々と話合いを重ねた。そうして作り出されたデザインは、いわゆるセシルカットのように、耳の後ろから短い髪をのぞかせるようなシェイプの絵文字である。ユニコードは、このデザインを子供・大人・老人に適用した絵文字をバージョン10.0に採用した。

 ユニコードの目標は多様性の受け入れである。2010年に初めて人間キャラクターを導入した時にはまだ性別の問題は考えられていなかったが、アップル社がよりパーソナルな絵文字を求めたため、iPhoneでは「受付係」は女性、「土木作業員」は男性となり、他のプロバイダーもこれに従った。しかし企業が先を争って絵文字の肌の色を増やしたり、女性も警察官にするなど、より描写的なキャラクターを作り出すと、絵文字はどんどん男女二分化されていった。

 現在、35歳以下のうちの50%は、ジェンダーは二者択一ではないと考えていると言われる。「絵文字の中にユーザー自身を表すものがなかったら、共感を得ることは難しい」とハント氏は言う。同性愛者で元モルモン教信者である同氏は、大学在学中に「同性愛行為」で保護観察処分を受け、理解されない辛さを体験したため、絵文字開発には非常に気配りして取り組んでいるという。しかし、その成果が全員を満足させられないことに常に頭を悩ましているそうだ。同氏は「このジェンダー包括絵文字はまだ完璧ではないが、大事なのはそれが世に出ること。ユーザーのフィードバックで、今後さらに改良されることを願っている」と話している。

 ユニコードのこの新デザインは各プロバイダーのプラットフォームに適用され、2017年末までには携帯電話にこれらの絵文字が登場する予定だ。

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