悪徳校のイメージを再ブランディング 偽のラテン名の大学?

悪徳校のイメージを再ブランディング 偽のラテン名の大学?


 ブランディングのイメージ戦略に欠かせないのが「ネーミング」。Appleと聞いて消費者はすぐにiPhone やiPadを連想するように、ネーミングは自社の商品の認知度を広める上でも重要だ。それだけに一度名前に傷がついてしまうと、それを払拭するのは一筋縄ではいかない。そこで、アメリカのいくつかの大学は名前を変えることにした。

 デブライ教育グループ傘下にあるデブライ大学(DeVry University)は全米55カ所開校、テレビ・コマーシャルも頻繁に流していたため、その校名は全米に知られていた。しかし、同大学は詐欺まがいの入学勧誘、誇大広告などの理由で米連邦取引委員会から訴訟を起こされ、ようやく昨年末に1億ドルで決着した。その後、組織の改造と傷がついてしまった名称を変えて再ブランディング化を図り、その一環として同大学は今年の4月に名称を変更した。

 新しい名称は、アドタレム・グローバル・エデュケーション(Adtalem Global Education)。同校によると、アドタレムはラテン語で「力を与える」という意味だそうだ。しかし、ラテン語にそんな単語はない。BuzzFeedニュースが名門ハーバード大学のラテン語教授に確認したところ、「もし、それが2語の異なる単語だったら“そのような人のために”となるだろうが、アドタレムが何を意味するのかはわからない」という回答が戻ってきた。同大の中世ラテン語の教授も「“力を与える”という定義がどこから出てきたのか分からない」と回答した。

 このデブライ大学と同様、その運営方法が摘発の対象となって訴訟を起こされたエベレスト大学は、経営陣を一新し、営利団体から非営利団体に変えたものの、落ちた評判を取り戻すのは難しく、学生数が激減。そこで、こちらもブランド・イメージを変えるには大学の名前を変えてしまうのが一番だと考え、新しい学校名をアルティアラス・キャリア大学(Altierus Career College)と改めた。いかにもラテン語のような響きを持つ、このアルティアラスという単語は完全な造語で、アルトは「型にはまらない(alternative)」から、タイアは「質を高める(tier)」から、アスは「我々職員(us-faculty)」という別々の単語から取って組み合わせたものだという。

 ラテン語は格式があり、大学教育機関の名前に最適だというイメージからの改名だが、大学という教育機関が偽りのラテン語もどきの大学名をつけて、果たして悪いイメージを一新できるのだろうか。

引用元:Troubled Colleges Rebrand Under Faux-Latin Names
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