米国各大使館へ本国より「他国に化石燃料を薦めよ」と連絡

米国各大使館へ本国より「他国に化石燃料を薦めよ」と連絡


 ロイター通信が8日、ティラーソン国務長官が米国公使たちに機密文書を送り、アメリカが「他国へ化石燃料(石油、石炭など)の使用を薦める姿勢を明確にするように」と指示を出したことを伝えた。機密文書は、各大使へ外交用ケーブルを通じて、4日に送信されたもの。内容の全文はこちら

 機密文書には、もし米国公使が他国の公使から「アメリカには気象変動ポリシーがありますか?」、「アメリカは再生エネルギーよりも化石燃料の使用を主唱しますか?」などという質問を受けた場合、どう回答すべきかなどが指示されている。たとえば「パリ条約への再係合を考慮するプロセスはいかに?」という問いには、「我々は多くの要素を考慮している。プロセスを考慮するタイミングに関する情報は一切持ち合わせていない」と回答するようにアドバイスしている。

 ロイター通信からの取材に対して米国政府はノーコメントだが、パリ条約からの撤退と、再生エネルギー資源よりも長年米国の重工業を支えてきた石油や石炭のさらなる生産と輸出を増やすことは、トランプ大統領の選挙公約でもあったことは周知の通り。現在も前政権が行ってきたことを一変させて、公約実現に向けて着実に動いている。

 ちなみに、政府の気象変動に関するハンドリングについての問題は、他にも表沙汰になっていることがある。それが『ニューヨーク・タイムス』紙に科学者たちが送った政府への報告書だ。

 米国内にある13の州政府機関に勤務する科学者たちが、気象変動がアメリカに与える悪影響に関する報告書を作成し、環境庁に提出した。しかし、現政権にデータや内容を書き換えられて発表される可能性を恐れて、科学者たちは同じ報告書を『ニューヨーク・タイムス』紙にも提出した。この行動が大きな話題になっている。

元記事:Exclusive: U.S. Envoys Told to Be Coy on Re-engaging in Paris Climate Deal - Cable
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