「まったく相手にされなかった」 それでもラスベガスで挑戦する理由

「まったく相手にされなかった」 それでもラスベガスで挑戦する理由


 僕は今、就活中だ。アメリカのネバダ州ラスベガスで5月に大学を卒業し、今も学生時代と同じラスベガスのアパートに住みながら、この地で就活に勤しんでいる。

 BizSeedsを読んでいらっしゃる方々の多くが、日本もしくは海外でお仕事をされている、僕よりもずっと先輩の方ばかりだと思う。僕は現在20歳で、高校卒業と同時にラスベガスに渡米。観光の本場にある大学で、カジノとホテル経営学を勉強した。

 日本の大学に進学する方がずっと簡単だったが、それをせずにラスベガスに移住する決意をした動機は、諦めきれずにいた幼少期からの夢にあった。ラスベガスという街を初めて目にしたのは、8歳の頃に見たマジックのテレビ特番だ。色とりどりの電飾に、大きな音をあげて打ち上がる噴水、世界のトップスターたちによるエンターテイメント・ショー……。その華やかさに、つま先から頭のてっぺんまでヴゥワァーッと鳥肌が立った、あの感覚を今でも鮮明に覚えている。

 昨日、そんなラスベガスで働くカジノ・マネージャーの1人にようやく会うことができた。 世界中にリゾートを展開する大手グループ会社が運営する最も人気が高いホテルチェーンのひとつで、堂々たる外観とゴージャスなインテリア、有名シェフが腕を振るう高級レストランに、観る者を魅了する華やかなエンターテイメント・ショーの数々を揃えている。その全てに僕は憧れている。たぶん、ラスベガスの大学でホテル経営学や観光学を学ぶ学生のほとんどが、このホテルで働くことを夢見ているだろう。

 実は、このホテルに僕は5回も履歴書を送った。年間90億ドルを売り上げる大企業なだけあって、一方的に履歴書を送っても残念ながら全く相手にされなかった。そこで、今回は作戦を変え、マネージャーに事前にアポイントを取って話を聞かせて頂くことにしたのだ。たとえ、この機会が就職に結びつかなかったとしても、第一線で働く人から直接話が聞けたことが、とても嬉しかった。幼い頃から憧れていた世界一の観光地ラスベガスで、一流のホスピタリティーを提供する最高のプロフェッショナルと会い、話を聞くことができるなんて、日本にいたら、どう逆立ちしたって経験できないことだ。

 僕はトップレベルの観光地で得た知識と経験を、近い将来、日本のホスピタリティー産業で働く機会に活かしたいと考えている。とはいえ、アジアから来た21歳にも満たない留学生の僕の就職活動は、失敗、また失敗の繰り返しだ。でも、ここで簡単に諦める訳にはいかない。知識と経験を蓄えて、いつか胸を張って日本へ帰国したいと思うと落ち込んではいられないのだ。

  このコラムでは、そんな僕のラスベガスでの就職活動を通して、悩んだこと、失敗したこと、もっと早くから知っておけばよかったと思ったことなど等身大のリアルを、大好きなラスベガスの最新情報を混じえながら書かせていただきたいと考えている。この街で、ディスアドバンテージをアドバンテージに変える力を得るまで、日本には帰れない。勝負はこれからだ。

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