「トランプヘイト」のおぞましい現実。続く流血暴動に疲れるアメリカ

「トランプヘイト」のおぞましい現実。続く流血暴動に疲れるアメリカ


 トランプ大統領については、支持集会も反対集会も流血暴動に繋がるのだから、本当に困ったものだ。そんな暴動で特筆すべきなのは4月15日、カリフォルニア州バークレー市で行われたトランプ支持者の集会で起こった反対派による抗議デモだろう。対立は暴力行為に発展、隣のオークランド警察署から250人の警官が駆り出された。武器の所持などにより21人が逮捕され、ナイフ、スタンガン、ポールが押収された。また11人が負傷し、うち少なくとも6人が病院で手当てを受けた。集会にはトランプを支持する右翼市民軍「オース・キーパーズ」のメンバー約50人が他州から参加し、暴力行為に加わった。イベント会場ではオルトライト(白人至上主義)のブロガー、ローレン・サザンがスピーチ。リアリティー番組のパーソナリティー、キム・カーダシアンもメディアを罵倒した。バークレー市では2月からトランプ支持派の集会やマーチが3度開催されているが、そのたびに抗議デモが行われ騒動が起こっている。この悲惨なデモの顛末を、RedとBlueはどう見ただろう。

元記事『Los Angels Times』: http://www.latimes.com/local/lanow/la-me-ln-berkeley-trump-rally-20170415-story.html

 現職大統領に抗議するために暴力を振るったり、破壊をもたらす市民を容認するのは米国くらいのものだ。アメリカ合衆国憲法修正第1条では、「市民が平穏に集会し、また苦情の処理を求めて政府に対し請願する権利」が定められている。しかし憲法は、ひとつのグループが他を攻撃したり、妨害したり、他の権利を侵害したりすることを許してはいない。それは権利ではなく犯罪だ。トランプ大統領はファシストでもなければ独裁者でもない。極左の暴徒はトランプ大統領が嫌いかもしれない、彼の政治が気に入らないかもしれない。しかし、彼は力ずくで大統領の地位に上がったわけではない。選挙によって選出されたのだ。その事実を受け入れて、彼を支持する人々の意思を尊重すべきだろう。

 デモで発生する暴力行為は、本来のデモ集団以外のグループによって起こされることが多い。この現象は保守・リベラル双方のデモで見られ、事態を悪化させている。暴力や器物の破壊は違法であるだけでなく、反対意見の者にデモグループを非難する理由を与えてしまうことにもなる。
現在、議員の中に、抗議集会で暴力が起こった場合は主催者を収監しようという動きがあるが、それは憲法で守られた集会の自由を束縛するだけであり、ピクニックで起こった殴り合いの責任が市にあるというのと同じだ。市民社会(シビル・ソサエティ)とは、人々がプラカードを持って行進するのを認め、それを見守る警官に給料を払うものだ。すべての人々がお互いを敬い、常識を持って行動できるようになって、抗議運動の必要がなくなるまで、デモをするしか権利を守る方法はない。

記事トピックスは過去のメジャーな事件やニュースも含みます。

寄稿者

ジム・スミス(Jim Smith)農場経営者
 1965年生まれ。アラバマの伝統的な保守派の両親のもとで生まれ育った影響から、自身も根っからの保守支持に。高校卒業後、アメリカ陸軍に入隊。特殊部隊に所属し8年軍に従事するも、怪我が原因で除隊。その後テキサス州オースティンの大学で農経営学を学び、現在は同州アマリロ近郊で牧畜を中心とする多角的な農場を営んでいる。地元の消防団に所属し、ボランティアの消防隊員としても活動するなど、社会奉仕活動多数。妻と子供3人の家族5人暮らし。

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