米債務上限引き上げの失敗を懸念する米金融業界

米債務上限引き上げの失敗を懸念する米金融業界


 米ワシントンDCで政治経済に深く関係するロビーストや銀行家、投資家、格付け会社など金融業界関係者らが、ホワイトハウスと米国議会の機能不全が改善されない現状下では、10月に設定された締切日までに米連邦政府の債務上限を引き上げられない事態が起こるのではと、警戒を強めている。

 債務上限とは、連邦政府が国債を発行して借り入れられる金額を法的に定めたもの。実際の借入額が上限に達すると、議会が上限を引き上げる必要があり、それができなければ政府は債務不履行(デフォルト)に陥る。財務省は今月29日までに議会が債務上限(19兆8,000億ドル)を引き上げる採決をすることを望んでいるが、それが行われない場合は米政府が債務不履行となり、米国はもとより世界金融に大きな混乱をきたすことになると見られている。

 特にトランプ大統領が先月、白人至上主義者を擁護するような発言をしたことで、大統領の後ろ盾であった大手企業各社がそれまでとは異なる態度をとっていることや、それによって共和党内の統制もとれていないことは懸念の種だ。また先月には、トランプ大統領がメキシコ国境の壁の建設費を優先すべきだと主張したことで、党内および議会における不協和音をさらに高めてしまった。

 米銀行協会(ABA)のロブ・リコルズ最高責任者は「信じられないほどリスクは高い。デフォルトに伴う経済的な影響は途方もなく大きい」と述べ、今月の情勢を注視していく方針で、米証券業金融市場協会(SIFMA)は金融機関と協議しながらデフォルトの危機が高まった場合への準備を進めているという。この準備についてSIFMAのマネージング・ディレクターであるロバート・トゥーミー氏は、「我々は債務上限が引き上げられることを信じているが、万が一のために備える必要がある」と説明している。

引用元:Financial Firms Fear Turmoil Over Fraught U.S. Debt Ceiling Talks
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