投資の英語表現では欠かせない「牛」と「熊」

投資の英語表現では欠かせない「牛」と「熊」


 「投資は禅に似ている」――これは、今までの記事にもつづらせていただいたことだが、「禅的投資」というコラムを書かせていただいていることもあるため、ぜひとも、禅の修行寺、福井県の永平寺には一度訪れてみたいと思っていた。その夢が、この秋の日本の旅でついに実現した。

 13世紀に開山された曹洞宗の大本山・永平寺は、夏は涼しく冬は雪に閉ざされる、静寂な深山の中に佇んでいる。禅寺の修行僧のことを「雲水(うんすい)」というそうだが、ここではたくさんの雲水たちが禅の修行をしている。

 樹齢700年とも言われる古杉の林の中に、堂や楼閣が立ち並んでいるのは圧巻だ。夜明け前に目覚める雲水の生活は、堂を清め、床を磨き上げることも含まれるそうで、美しい寺院だった。800年近くも同じ作法で、参籠、参禅、座禅、法話、写経、中食などの厳しい修行が繰り返されてきたのだそうだが、たまたま訪れた時間に修行僧たちの読経の声が響いていて、心洗われた。 この修行を経た後に雲水たちが心を一糸も惑わせなくなることができるのが理解できるようだった。

 投資で一番大切なことは、「状況に一喜一憂せず、感情で動かないこと」だ。今回はそれに関連して、投資でよく使われる英単語のbullish と bearish について取り上げよう。投資の言葉には動物に例えた表現がたくさんあるが、まずは「bull(牛)」と「bear(熊)」から。

Bull market 上昇・上げ相場、強気の市場 

 牛の角は上昇するように上に向いており、牛は攻撃するときに突き上げたり、蹴り上げたりするので、下から上にむかうイメージがある。 形容詞はbullishだ。
The market is bullish 市場は上げ相場だ。
I'm bullish on Apple 私はアップルを楽観している。
The market has been bullish on A Company for the last couple of days. この数日間、A社が買い人気だ。

Bear market 弱気の市場、下げ相場

 熊は相手を攻撃するとき、立ち上がり、するどい爪の前足を振り下ろす。上から下に向かうイメージである。形容詞はbearishだ。
It's a bearish market now. 今は下げ相場だ。
The stock market got bearish。  株式市場は下がり相場になった。

 しかし、最も大切なのは、「市場がbullishであろうが、bearishであろうが、心理的に引きずられず、平静な心を保つ。そして公式に従うこと」である。何度も言うようだが、それが投資の第一の原則だ。そのことを改めて感じた永平寺の訪問であった。

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