シリコンバレーで活用されているセールス・スキルとは?

シリコンバレーで活用されているセールス・スキルとは?


 南カリフォルニアに自宅を購入してから、一カ月ほどが経ったときのことである。日中の仕事を終えて車で子供達を習いごと先へ迎えに行き、元気にはしゃぐ子供達を乗せて自宅に到着した。ガレージのドアを開けた時、道路脇に爽やかな笑顔のアメリカ人男性が立っていることに気づいた。夫は出張中だったため、私の警戒心はいつにも増して高まった。

 営業回りのセールスマンが宣伝に来ることがあるので、今回もその類いの営業であろうと高をくくったが、その男性のアプローチはこうだった。「あなたの家にはセキュリティー対策がされていませんね?」と言って、にっこりと笑った後、手に持ったノートを見下ろして、「この通りに住んでいる方のほとんどの家にはセキュリティー対策がされていますが、あなたの家にはまだ設置されていらっしゃらないようです。もし今週中にお申し込みしていただければ、お得な料金プランをご提供できます。まずは、お名前と電話番号を教えていただけませんか?」

 しかし私は一秒でも早く、外で遊ぶ子供達を連れて家の中に入って鍵をかけたい、という衝動に駆られた。それは何故だろうか? 彼は何の前置きもなくセールス・トークを開始したからだ。しかも「セキュリティー・システム」が設置されていないという、絶対的なカードを最初の一手に利用したため、ある種の恐怖が私の中に強く走ったのである。

 セールス・トークは主に2つの要素に分類することができる。ひとつは前向きに聞いた人をワクワクさせる効果、もうひとつは戦略的に人を巧みに操る効果だ。

 早くこの場を終わらせたいという衝動に駆られる中、その一方でセールス・コンサルタントとしての興味も沸いてきた。この人の好さそうな営業マンとの居心地の悪い会話の中で、どんな発見があるだろうかと。彼の話にムカムカしながらも、前向きなポイントを探しながら話を続けてみた。だが、「セキュリティー・システムを設置していないこと」が外からお見通しだったという我が家の安全面に不安を感じ、その上、彼のセールス・トークから「何が何でも早く契約を取りたい」という切羽詰まった心理がひしひしと伝わってきたので、話の後味は良いものではなく、なんとかお引き取り願った。

 ビジネス・パーソンとしてお客様の生活に良い変化をもたらすためには、セールス・スキルを磨くことが重要だ。顧客を増やすスキルを知らなければ、 多くの人々があなたのサービスを受ける機会を失ってしまうことになる。

 そこで、前述の営業マンと同様の失敗をしないためにも、今回はシリコンバレーで活躍する意識の高い起業家たちが活用しているセールス・スキルの基本を3つのポイントに分けて紹介したいと思う。 

1)相手とのコネクションを築いてからセールス・トークを始める

 相手の名前すら知らないのにセールス・トークを始めてはいけない。ビジネスも、人と人との間で行うこと。まずは信頼関係の基礎となるコネクション(繋がり)を築こう。

2)相手を認める言葉をかける

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