日本の「あの犬」が、アメリカで密かにブームの兆し

日本の「あの犬」が、アメリカで密かにブームの兆し


 日本に限らず、アメリカでも犬は人気の高い動物だ。日本とは異なる住宅事情も手伝い、犬を飼っている人の数もとても多い。都会のひとり暮らしであっても、犬を飼いやすいサポートが充実していることも魅力だろう。

 日本ではまだ少ないかも知れないが、企業が積極的に「ペット同伴出社」を認めるケースも増えている。あのAmazon社も、ドッグ・フレンドリー企業として知られており、犬用おやつ、犬用の水飲み場などが用意されているほか、本社ビルには、エレベーターのサインにも人の絵と並んで犬の絵も描かれているほどだ。

 そんな彼らが愛犬と出会う場所は、シェルターが主流である。シェルターとは動物保護施設のことで、事情があって育てられなくなった飼い犬や猫、捨てられたペットなどが集められている。日本では犬、猫の殺処分がたびたび問題となるが、アメリカではシェルターからペットを引き取り、家で育てるケースが非常に多い。アメリカではこうした動物愛護の活動が、とにかく盛んで、シェルターがショッピングモールや学校などを借りてイベントを行い、行き場を失ったペットたちに新しい飼い主を見つける活動などは日常的に行われている。Statistic Brain Research Instituteの調べによると、2017年10月時点で確認されているシェルターの数は約5,000件。20年前の1997年には、わずか1,000件しか存在していなかったことからも、こうした活動が年々盛んになっていることがよくわかる。

 さて、それでもやはり、特定の犬種をペットにしたいという人もいる。ゴールデン・レトリバーやチワワなどは日本同様にアメリカでも人気が高いが、ライフ・スタイルやカルチャー情報を提供するネット媒体 CheatCheet が、今年の一位に選んだ「主人に忠実、飼いやすい犬」は、日本犬だった。その犬とは、「秋田犬」だ。

 秋田犬は、『忠犬ハチ公』のモデルとしても知られているが、ハチ公の物語はここアメリカでも人気がある。2009年には俳優リチャード・ギア主演によって映画化もされたが(邦題:『HACHI:約束の犬』)、亡くなった主人を駅で待ち続けるハチの姿は、多くの人の涙を誘った。映画の影響もあるのだろうか、秋田犬のブリード団体である「Akita Club of America」によると、映画の公開以降、秋田犬のオーナー人口は、20%ほど増加したという。アメリカン・ケンネル・クラブは、犬種ごとのブリーダークラブの中では、秋田犬のブリーダー組織が最も組織化されたネットワークが充実している団体だと評価している。犬が飼い主に忠実であるように、飼い主たちも他の秋田犬の飼い主たちと連携を強めながら、愛犬に対して忠実に愛を注いでいると言えそうだ。

 秋田犬とアメリカには、実に興味深いトリビアもある。日本からアメリカに初めて秋田犬がやってきたのは1937年、日本政府が、「奇跡の人」として知られるヘレン・ケラーにプレゼントしたのが、アメリカの秋田犬第一号なのだ。密かに人気を集めている秋田犬。この人気がどこまで成長するか、今から楽しみだ。

Akita Club of America: http://www.akitaclub.org

参照元: These Are the Most Loyal Dog Breeds You Can Own
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