フェイスブック社の性別カテゴリーで学ぶ、アメリカの性の多様性

フェイスブック社の性別カテゴリーで学ぶ、アメリカの性の多様性

アメリカでは性の多様性を認識し、行政や企業がマイノリティーに配慮した政策や対策を取ることが多い。今やトランスジェンダーも安心して利用できるユニセックス・トイレ(男女どちらでも使えるサインを掲示したトイレ)の設置は沿岸都市部の大都市では当たり前だ。しかし「性の多様性」はアメリカの実際はどれほどなのだろうか?


 日本においても性的多様性(LGBT)への理解は深まりつつあるが、アメリカのLGTBに対する社会的な配慮は、日本のそれよりもずっと進んでいる。そんなアメリカにおける性の多様性を知る参考になるのが、フェイスブックに記載されている“ジェンダー・カテゴリー”だろう。日本語版では選べる性別は基本的に「男」と「女」で、それ以外はカスタマイズ方式で個人が自由に書き込みできるようになっている。ところがアメリカ版フェイスブックでは、性別カテゴリーがなんと50種類以上もあり、その中から自分の性や性的嗜好に合わせてジェンダーを選ぶことが可能である。そのフェイスブックの性別リストの一部をここで紹介しよう。

Agender/Neutrois
性別を特定していない人。性別や中立性を“あえて明確にしないで済む配慮”がある表現になっている

Androgyne/Androgynous
男性と女性の両方の性別特性を自らの中に認める人のため特有のジェンダー区分

Cis/Cisgender
生まれた時に診断された身体特徴に従った性でいることを、そのまま選択する人を指す。その性の果たすべき“社会が求める役割”などに対しても受容することを表明したい人が使うカテゴリー。

Male to Female/MTF
男性から女性へ、肉体的(トランスセクシャル)、精神的、あるいはその両方において移行している人のこと

Female to Male/FTM
女性から男性へ、肉体的(トランスセクシャル、精神的、あるいはその両方において移行している人のこと

Gender Fluid
男性と女性の両方の特徴をその時々で選択し、自由に表現し、楽しむ人たちを指す

Gender Questioning
このカテゴリーは自分が性別や性別の軸をどこに置くかを検討中の人のためのもの

Intersex
完全に男性または女性ではない性的な解剖学的構造、器官、または染色体で生まれた人のこと

Non-binary
性における男性と女性の二分法を無視したい人のためのカテゴリー

Pangender
男性と女性の両方の側面の組み合わせによって、第3の性別として識別されたい人のためのカテゴリー

Trans/Transgender
自らの性が生まれつきの性別とは異なると感じる人を含む幅広いカテゴリー。(性的不快感があっても物理的に他方の性に移行することを選択する場合も、しない場合もある)

Transsexual
性的不快感や嗜好のために、生まれた時の性とは違う性を肉体的にも変える選択をした人を指す

Two-spirit
ネイティブ・アメリカン(北米先住民)には精神や宗教的な背景から、女性の服装をして女性の役割をする男性が存在する。そうした男女を超えて存在する2つの精神を持つ人を指すカテゴリー。1990年代までは「berdache」という言葉が使われていたが、それは差別を含む蔑称だとされ、現在はTwo-Spiritと呼ばれるようになっている。

この記事の寄稿者





アクセスランキング


>>総合人気ランキング

企画

保守派とリベラル派、2つの視点でニュースを読む。