トランプ大統領の自伝の共著者、「自己破壊的言動のルーツはトランプの過去にある」

トランプ大統領の自伝の共著者、「自己破壊的言動のルーツはトランプの過去にある」


 トニー・シュワルツ氏は、ベストセラーとなったトランプ現大統領の最初の本『The Art of the Deal』の共著者だ。シュワルツ氏はコンサルティング会社、エネルギー・プロジェクトの創設者兼CEOで、1980年代に同本の執筆のため1年近くトランプ大統領に密着取材をした。その取材中、トランプ現大統領の言動を 間近で見聞したシュワルツ氏は『ワシントン・ポスト』紙への寄稿で、「FBI長官を突然クビにしたり、ロシアの役人に国家的な機密情報を話してしまうトランプの言動には驚かない」と、現大統領と過ごした経験からなる感想をまとめた。
 シュワルツ氏は、トランプ現大統領にとって人生は、勝者になるか負け犬になるかの生存競争でしかなく、小学生になった頃には既にこうした価値観を身につけており、「そこで成長が止まっている」と総括。莫大な金額を喪失した自身のビジネスも、トランプ現大統領は当時、それを「素晴らしい成功だった」と話していた。トランプ大統領の背景を暴露する記事に対して、RedとBlueはそれぞれどう応じるか?

参考『The Washington Post』
元記事「I wrote ‘The Art of the Deal’ with Trump. His self-sabotage is rooted in his past」
https://www.washingtonpost.com/posteverything/wp/2017/05/16/i-wrote-the-art-of-the-deal-with-trump-his-self-sabotage-is-rooted-in-his-past/


ひとりのジャーナリストが心理学者を装い、アメリカの大統領を分析
「Journalist pretends he is a psychologist and analyzes the President of the United States.」

 心理学者としてのトニー・シュワルツ氏の見解には全く価値がない。それは、なぜか? 
 そもそも彼は訓練を受けた心理学者ではないからだ。在籍していたミシガン大学でも、彼は心理学調査の入門クラスさえ受けたことがないと、賭けてもいい。この無名のジャーナリストは、『ニューヨーク・ポスト』誌のコラムニストとして目覚ましい活動を始める前に、ようやくアメリカ研究で学士号を取得している。
 公平に言えば、確かに彼は『The Art of the Deal』をドナルド・トランプ氏と共著しているし、大統領に対する彼自身の好き嫌いについて意見を述べる権利はある。しかし、『ワシントン・ポスト』紙に掲載した同記事は、シュワルツ氏が現職アメリカ大統領の人格の本質と行動動機に対して、うがった評価をする資格があるかのように受け取れる。これはトランプ氏の心理状態や人の行動動機に対する無学な憶測と、トランプ氏の人物像に対するシュワルツ氏の強い思い込みに過ぎない(彼が大統領を好きではないことは公表されている)。

 つまり、このリベラルなジャーナリストは、単に「ドナルド・トランプという人物が好きではない」ということだ。リベラル派のそのような発言には、今さら驚かないが。


喋るだけなら金はかからないが、核兵器はそうはいかない
「Talk is Cheap. Nuclear Weapons Are Not.」

 ある人物に近い人が、その人の秘密をメディアに暴露するのは褒められることではない。しかし、その秘密がアメリカの核兵器をコントロールする人物に関わるものであり、その人物がその仕事における能力不足で、危険な状態であることを示唆する場合には、礼節を重んじるには及ばない。
 トランプ大統領の著書『The Art of the Deal』のライターであるシュワルツ氏は、トランプ氏がアメリカ大統領候補になったことを知った時に、ライターとしてよい仕事をし過ぎてしまったと感じたのだろう。1987年にベストセラーとなった同書では、トランプ氏がカリスマ的なディール・メーカーとして描かれている。しかもトランプは当時メディアに、この本は自分がひとりで書いたと得意げに語っている。
 2016年にトランプ氏が共和党の大統領候補になった時、トランプ氏と1年も一緒に過ごしたシュワルツ氏は、同書は事実に対して「豚に口紅を塗っている(華美し過ぎている意)」ことを公にしなければならない必要性に駆られた。『ニューヨーカー』誌のインタビューで、「今なら、この本の題名を何にするか」と聞かれた同氏は、「ソシオパス(社会病質者)」と答えている。

記事トピックスは過去のメジャーな事件やニュースも含みます。

寄稿者

ジム・スミス(Jim Smith)農場経営者
 1965年生まれ。アラバマの伝統的な保守派の両親のもとで生まれ育った影響から、自身も根っからの保守支持に。高校卒業後、アメリカ陸軍に入隊。特殊部隊に所属し8年軍に従事するも、怪我が原因で除隊。その後テキサス州オースティンの大学で農経営学を学び、現在は同州アマリロ近郊で牧畜を中心とする多角的な農場を営んでいる。地元の消防団に所属し、ボランティアの消防隊員としても活動するなど、社会奉仕活動多数。妻と子供3人の家族5人暮らし。

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