エスカレートする白さの追求 白い歯にこだわるアメリカ人

エスカレートする白さの追求 白い歯にこだわるアメリカ人

「歯を見れば、その人がアメリカ人かどうか分かる」と揶揄されることがあるほど、アメリカ人は歯のホワイトニングやデンタルケアに非常に気を遣う。なぜ、白い歯にこだわるのだろう?


歯が黄色いとビジネスにも不利?

 アメリカ人は人種にかかわらず、歯並びの美しい白い歯を持つ人が多い。 Mother Nature Network が行なった歯科医への調査によると、ホワイトニングに関しては「白目より少し白いくらい」が違和感なく白く見せられる自然な白さだとしている中、最近はそれでは満足いかず、カラーチャートの中で最も白いレベル、別名“Toilet Bowl”つまり「便器の白」と表現される白を希望する人が増えているそうだ。「違和感があってもかまわないから、便器のような白い歯にしたい」という希望が健康的とは言い難い気もするが、ホワイトニングのトレンドはそちらへ振れているようだ。

 アメリカは、社会が求める歯や歯並びに関するスタンダードが日本より高いということなのだろう。ビジネスやソーシャル・シーンでは、黄ばんだ歯の人や八重歯なども含めた歯並びの悪い人は、「デンタルケアを怠っている人」と見なされ、だらしがないとか、経済的に苦しいなどというネガティブな印象を与えると言われている。そのため、アメリカ人は社会に出る前に歯を矯正したり、ホワイトニングに精を出すのである。これは立派なアメリカの文化ともいえるだろう。

ホワイト二ングは自宅で手軽に

 歯のホワイトニングは健康保険ではカバーしないケースがほとんどで、処置方法にもよるが、歯科や審美歯科で施術を受けると$400~$1,000(約42,000円~10万円)と高額なため、自宅で手軽にできるホームケアの需要が高い。

 最近では、例えば「SNOW」のように、歯科で行うような青いライトを歯に当てるタイプのホワイトニングが自宅で簡単に出来るという製品も出回っているが、ホームケアのホワイトニングでここ数年トップを維持しているのは、歯の表面に透明のシートを貼るだけという、「Crest 3D white strips」$6.97~(約766円)だ。人によってはホワイトニング特有のピリピリ感が出るというが、数時間後か翌日には治まるそうだ。青いライトを歯に当てるタイプのホワイトニングの商品の映像はこちら。

 歯科で自分の歯型に合わせてトレー(マウスピース)を作り、自宅でホワイトニングが出来る「トレー・ホワイトニング」も人気がある。シートにあるようなピリピリ感がなく、週に1、2度のケアで白い歯が保てる。費用は約$150〜(16,000円〜)とシートよりだいぶ高額だが、自分の歯に合ったマウスピースでホワイトニング出来るため、効果が期待できる。

 残念ながら、アメリカのホワイトニング剤には、日本の薬事法で禁止されている過酸化水素が入っているため土産にはできない。でも、ほとんどのホワイトニング製品は数日の使用で効果が見られるという謳い文句を掲げているので、気になる人はアメリカ旅行の際にホテルで試してみては?

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