健康食品会社に様変わり? ペプシの新戦略

健康食品会社に様変わり? ペプシの新戦略

日本で「ペプシ」と聞けば、コーラや炭酸飲料を頭に思い浮かべるだろう。しかし、そのペプシを販売してきたペプシコ社が、様変わりをしようとしている。彼らが今年「主力商品」として最も力を入れているのは、これまでのイメージからすると意外なものである。


健康食品メーカーを何社も買収

 炭酸飲料の「ペプシ(Pepsi)」で知られるアメリカの食品メーカー、ペプシコ(PepsiCo)社は、砂糖や人工甘味料がたっぷり入った炭酸飲料を中心に、大人気のポテトチップス、「Lays」シリーズや、トルティーヤ・チップスの「Doritos」シリーズなどを販売し、健康的とは言い難い商品が主力商材の企業というイメージが強い。

 しかし以前、当サイト記事でも紹介したように、同社の炭酸飲料の売り上げは、2016年より全体の25%あたりに落ち着いている。近年、同社は複数の健康食材メーカーを買収して傘下に収め、今やアメリカを代表する「健康食品メーカー」へと様変わりしようとしているのだ。

今年の主力商品は「オート・ビバレッジ」

 そんなペプシコ社が今年、最も力を入れている商材は、自社ブランドとなった「オートミール」で知られるクウェーカー・オーツのもと、今年から販売を開始した健康飲料の「Quaker Oat Beverage」だ。

 この「Quaker Oat Beverage」のフレーバーは、バニラ風味、甘味が入ったもの、甘味料なしのものの3種類。「徹底した植物由来商品」ということを明確に表すために、商品名にも「ミルク」という文字をあえて使わなかったそうだが、実はこれ、「オート・ミルク」である。

 「オート・ミルク」とはその名があらわす通り、オート麦を使った植物性のミルクのこと。乳飲料の代用品として注目を集め、ニューヨークを中心に爆発的な人気になったこのミルクは、ビタミンEを多く含み、老化の原因となるフリーラジカルを除去することでも知られている。そのため「アンチ・エイジングの必需品」としても支持され、近年、美意識の高いニューヨーカーたちを虜にしている。

 同社はこうした米市場のトレンドを取り入れ、この商品化を決定した。長年オート麦商材を牽引してきたクウェーカー・オーツのプライドをかけて、どこのメーカーよりもクリーミーで美味しい商品であることはもちろん、全粒オート麦とオート麦ふすまの効能をフルに生かすことに力を注いだという。同社の栄養部ヴァイスプレジデントを務めるコーエン・バーゴオゥト氏は、「血中コレステロールを下げる助けになる世界一、美味しくて心臓に優しいドリンク」と語っている。

 ちなみにBizSeeds編集部でもこのオートミルクを試してみたが、「これは本当に麦から作られた飲み物なのか?」と驚いてしまうほど、クリーミーで美味しかった。

 大手企業が主力商品の取り扱い方まで変えてしまうほど高まるアメリカの健康志向。次にブームになるのは、どんな商品だろう?

この記事の寄稿者

関連する投稿


マインドフルネスの味方! テックな瞑想クッション

マインドフルネスの味方! テックな瞑想クッション

「マインドフルネス」という言葉がアメリカに浸透して久しいが、「マインドフルネス」を手に入れるために最も推進されているのが「瞑想」だ。グーグル社などの大企業や米軍など、生産性の向上のために精力的に瞑想を取り入れている組織も多い。そんな中、慣れない人でもすぐに深い瞑想に入れるように開発中の商品が早くも話題になっている。


アメリカでも人気のタピオカ・ドリンク とうとうアルコール入りも

アメリカでも人気のタピオカ・ドリンク とうとうアルコール入りも

日本でも大人気のタピオカ・ミルクティー。アイスティーをはじめとするタピオカ入りドリンクの人気がアメリカでも沸騰し、全米に様々な店舗が現れている中、各社が斬新なブランド・イメージや独自メニューを打ち出して競争している。


行き先不明。「逃避行」を応援する旅行代理店が話題に

行き先不明。「逃避行」を応援する旅行代理店が話題に

アメリカには、驚くような経験を、驚くような手法で提供してくれる旅行サービス会社がある。一体どんなサービスなのか?


米南部人が大好きなフライドチキン、バーガーになって大混乱!

米南部人が大好きなフライドチキン、バーガーになって大混乱!

NYやLAなどの沿岸都市部に比べると、圧倒的に知られていないアメリカ南部。その文化、習慣、宗教観などをケンタッキー州よりジョーンズ千穂が紹介するコラム『アメリカ南部のライフスタイル』。今回は米南部の名物料理のひとつであるフライドチキンをバンズに挟んで売り出しただけで大騒ぎになってしまった件について。


ニューヨーカーが大絶賛、ナルシストでテックな新フィットネス器具

ニューヨーカーが大絶賛、ナルシストでテックな新フィットネス器具

ニューヨークにあるフィットネス機材のフラッグシップ・ショップが連日賑わいを見せている。これまでの常識を覆すその機材、どんな場所にも設置が可能で、かなりスタイリッシュだ。一体、どんなものなのだろう?






最新の投稿


今週の神秘ナンバー占い(2019年11月22日~28日)

今週の神秘ナンバー占い(2019年11月22日~28日)

当たりすぎて怖い? ロサンゼルスを拠点に多くのセレブリティを顧客に持つ運命鑑定家、サラ・セイヤスがお届けする今週の神秘ナンバー占い。神秘ナンバーとは、東洋数秘術、西洋数秘術、アステカ秘術など複数の占術をベースに導き出す、運気を読み解く数字のこと。あなたの運勢はどのように変化する?!


トランプが軽視する、弾劾と真実の重み

トランプが軽視する、弾劾と真実の重み

圧倒的にリベラル派が多く住む米西海岸から、トランプ大統領と共和党の政策に真っ向から反対する日系アメリカ人ジャーナリスト、マイク佐藤がお届けする「トランプを支持しない人たちの声」。今回は、職権乱用や政治倫理が問われる“ウクライナ疑惑”で、トランプ大統領を弾劾したい民主党と、弾劾はされないとの余裕を見せる大統領について。


米大統領選ガイド(2) 「予備選挙とその問題点」

米大統領選ガイド(2) 「予備選挙とその問題点」

2020年11月3日に実施される米大統領選挙。トランプ現大統領率いる共和党とリベラルな民主党が政権奪回を争う選挙戦は、その後の世界情勢にも大きく影響するが、米大統領選のルールはかなり複雑だ。そこで、米大統領選を2000年から取材しているジャーナリスト・西森マリーによる、どこよりも分かりやすい解説をお届けしよう。


米アマゾンの年末商戦、「子供の目線」のカタログ配布は功を奏すか?

米アマゾンの年末商戦、「子供の目線」のカタログ配布は功を奏すか?

昨年、米アマゾンドットコム社が突如開始したオモチャのカタログ。今年もホリデーシーズンに先駆けて、アメリカ国内の家庭にカタログが届き始めた。しかし昨年とは異なり、今年のアマゾンのカタログのマーケティングにはひねりがある。このカタログは、完全に子供たちに向けたものなのだ。


ハリウッドに続け! ベガスに「セルフィー・ミュージアム」がオープン

ハリウッドに続け! ベガスに「セルフィー・ミュージアム」がオープン

映画の街ハリウッドにオープンして話題の「セルフィー・ミュージアム」。ハリウッドに続けと、今度はエンターテイメントの都・ラスベガスにもオープンした。本物そっくりな人気番組のセットやイルージョンに見える背景など、SNSで目立つこと間違いなしのセットが揃うミュージアムで、思う存分セルフィー撮影を楽しもう!


アクセスランキング


>>総合人気ランキング