リベラル派の発言は矛盾ばかり! あのオバマ夫妻が大豪邸を購入

リベラル派の発言は矛盾ばかり! あのオバマ夫妻が大豪邸を購入

米テキサス州に暮らすイスラム教徒の著者が、米国内でも報道されにくい保守派の声をお届けするコラム、西森マリーの「トランプ支持がなぜ悪い? アメリカ保守派の考え方」。今回は、オバマ前大統領夫妻が大豪邸を購入することは、これまで夫妻が説いてきた話と矛盾すると指摘する保守派たちの意見を紹介しよう。


リベラル派によると、そろそろ海抜が上がるはずだが……

 8月下旬、オバマ前大統領夫妻がケネディ一族などの富豪が集う東海岸の島、マーサズ・ヴィンヤードにある15億円の豪邸を購入することが分かり、保守派は一斉に「これぞ、リベラル派の偽善の象徴だ!」と呆れかえっている。

 今や民主党の顔ともいえるオカジオ・コーテス下院議員は、「今すぐ化石燃料を非合法化し、肉食をやめて、地球温暖化を食い止めないと、この世はあと12年で破壊される」と説き、ゴア元副大統領はアカデミー賞を受賞した2006年のドキュメンタリー映画、『不都合な真実』の中で、「グリーンランドなどの氷が溶けて近未来に海抜が6メートル上がる」と警告。オバマ氏も大統領だった2013年に「地球温暖化によって海抜が上昇し、ハリケーンの強度が増していると科学者の研究結果で証明されている」と発言していたことを覚えている人も多いだろう。

 このようなリベラル派の予言によれば、海岸に面した海抜90センチの29エーカーの敷地にあるオバマ夫妻の新豪邸は、数十年で海面下に没してしまうことになる。それでも、オバマ夫妻がこの邸宅を買ったのは、自分たちが確信している科学的調査結果を無視しているからなのだろうか?

オバマ氏が以前発言していたことと相反する行動では?

 オバマ氏はイリノイ州選出の上院議員だった時代から、収入不均等是正策として成功者への増税を説き、「金持ちは自力で成功したわけではない。他者の助けをかり、政府が造った道路や交通機関を使って金持ちになったので、政府や他者へ富を還元する義務がある」と主張してきた。さらに同氏は、ことある毎に金持ちを批判し、2018年のネルソン・マンデラ生誕100年記念式典では、「金持ちは贅沢な暮らし方を控えて、貧者に富を分け与えるべき」と力説していた。

 それ故に、保守派たちは「オバマ夫妻はご自分たちの信条を実行して、この豪邸の一部をホームレスの人々やシカゴの貧しい黒人に分け与えるべきだ」と思っているのである。

 リベラル派が絶賛している累進課税による経済的平等を成し遂げたスウェーデンは、アフリカや中東からの移民激増対策の一環として、「夏休みや週末しか使わない別荘は移民に提供せよ」という手段を講じた。それを考えると、オバマ夫妻の豪邸を不法移民収容所として使う手もあるのではないだろうか。

 オバマ政権の政策を継承するエリザベス・ウォーレン民主党候補は、金持ちに重税を課す”富豪税”を提唱している。コーネル大学の経済学者、マイケル・ストレイン氏はこの富豪税案を、「豪邸略奪のようなものだ」と非難しているが、オバマ夫妻が率先して模範を示し、自らの富を他者へ分け与えない限り、保守派がオバマ夫妻のことを「リベラル派の偽善の象徴だ!」と見なし続けるのは当然の成り行きだろう。

環境保護を訴える集会にプライベート・ジェット機で来るリベラル派

 毎週日曜に放送される保守派のトークラジオでも先日、オバマ夫妻の豪邸の話題を取り上げていたが、その中で他の環境保護活動家たちのことも紹介していた。

 環境保護を訴えるために、二酸化炭素を出さないようヨットでアメリカへやって来たスウェーデンの女の子が、帰路は飛行機に乗って帰り、さらにそこまで乗ってきたヨットを送り返すために複数のクルーを飛行機で呼び寄せたことや、シシリー島で行われたグーグル社主催の環境フォーラムに、俳優のレオナルド・ディカプリオなどの有名人やオバマ氏などの政界財界エリートたちがヘリコプターや114機ものプライヴェート・ジェットに乗って行ったこと、そして、プリンス・ハリーが二酸化炭素放出阻止を訴えているにもかかわらずプライべート・ジェットを頻繁に利用していることなどを取り上げて、リベラル派の偽善を話題にしていた。その番組のホストは、「本当に環境保護を訴えたいなら、ディカプリオもオバマも島には自分でボート漕いで行くべきだ」と話していたが、それを聞いて思わず苦笑したのは、きっと私だけではないだろう。

この記事の寄稿者

エジプト、カイロ大学で比較言語心理学を専攻。1989年から1994年までNHK関東ローカル・ニュース、NHK教育テレビ『英語会話I 』講師、NHK海外向け英語放送ラジオ・ジャパンのDJ、テレビ朝日系『CNNモーニング』キャスターを務め、1994年にオランダに移住。1998年、拠点をテキサスに移し、”レッド・ステイト(共和党が強い州)に住むイスラム教徒”というユニークな立場からアメリカでも日本でも報道されていないアメリカ保守派の視点を伝えている。

著書:
『ドナルド・トランプはなぜ大統領になれたのか?アメリカを蝕むリベラル・エリートの真実』(星海社)
『レッド・ステイツの真実 アメリカの知られざる実像に迫る』(研究社)
『世界のエリートがみんな使っているシェイクスピアの英語』(講談社)
『聖書をわかれば英語はもっと分かる』(講談社)

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