渦中の米WeWork、この3カ月半で新規オープン622件。大丈夫かの声

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米メディアを騒がせている「WeWork(ウィーワーク)」。先月末のIPO撤回、カリスマ創設者の退任や現金不足など、厳しい局面を迎えていることで注目される一方で、ソフトバンク・グループの巨額出資、今月10日までの3カ月半で123都市、合計622件も新規共同オフィスをオープンしたことも注目されている。


救世主ソフトバンクがWeWorkの経営を担うのか?

 米『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙が13日、ソフトバンク・グループが、シェアオフィス(共同オフィス)「WeWork(ウィーワーク)」を運営する米ウィー・カンパニーに対し、数十億ドルの追加出資を検討していると報じた。この支援が実施されればウィー・グループの現金不足が解消され、ソフトバンク・グループが経営権を握る可能性があるという。

 WeWorkの親会社ウィーカンパニーは先月末に新規株式公開(IPO)を予定していたが、赤字体質の続く事業モデルや企業統治への投資家の懸念を受け、IPO申請を取り下げた。IPOと融資の合計で90億ドル(約9,700億円)を調達する計画だったが、その計画はストップ、創業者で最高経営責任者(CEO)のアダム・ニューマン氏は退任した。

 現状、ニューマン氏がウィー株の議決権の過半数を握り、ソフトバンク・グループは3分の1とみられているが、この追加出資が実現すればニューマン氏の影響力は弱まり、ソフトバンクが経営の実権を握ることにつながるだろう。

現金不足なのにスピード開店を続けるWeWork

 米ロイター通信の14日の記事によると、新たな出資がなければ、ウィー・グループは早ければ12月末にも資金が枯渇する恐れがあるという。そのため同社はソフトバンク・グループのほかにも、金融機関からの借り入れによる調達を模索しているとみられる。

 そんな中でもWeWorkはこの3カ月半(10月10日時点)で123都市、合計622件の新規共同オフィスをオープンさせた。これは今年前半の合計数を超える件数だ。同社の現金不足が重要な問題になっている中、WeWorkは公式サイトで、「さらに117都市89ロケーションがまもなくオープン!」とアナウンス。きっと先月末の上場撤回が起きる前にリース契約済み物件で、オープンしないわけにはいかないのだろうとも予想できるが、以前から派手な行動で知られる創設者ニューマン氏のイメージと重なって、この現金を出血中の事態はどう贔屓目にみても同社の会員や顧客候補によい印象を与えるものとはいえないだろう。

 ちなみにWeWorkの広報は、ロイターからのこの件に関する質問には回答していないそうだ。

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