太陽活動の今月の更新情報———太陽活動は落ち込み、縮小しつつある?

太陽活動の今月の更新情報———太陽活動は落ち込み、縮小しつつある?


 地球温暖化論を否定するウェブサイト『Watts Up With That(何、それ?)』に、オーストラリア人の石油と石炭調査会社のCEOで、温暖化を否定する本を何冊も出版しているデイビッド・アーチボルド氏が、太陽活動の最新情報を寄稿した。それによると現在の太陽活動サイクル24は、過去100年でもっとも弱くなっており、このままで行くと地球は数年で小規模ながら氷河期に入るという。アーチボルド氏はこれまでも太陽活動を反論材料に用いて地球温暖化を否定している。トランプ大統領がパリ協定からの撤退を宣言したように、アメリカでは地球温暖化否定説を唱える人が少なくない。アーチボルト氏の説に対するレッドとブルーの意見は?
出典『WUWT(Watts Up With That)』(反地球温暖化の情報サイト)
元記事「Solar Update June 2017–the sun is slumping and headed even lower」
https://wattsupwiththat.com/2017/06/06/solar-update-june-2017-the-sun-is-slumping-and-headed-even-lower/

RED: 人は信じたいことを「真実」と言う
「Truth is not belief, truth is truth」

 トランプ大統領がパリ協定からの脱退を宣言した際、国際的にもリベラル派からも、それは大きな非難が巻き起こった。地球温暖化は進み、気候変動が起こっているのに、大国の大統領が進んで国際協定から撤退することなどあり得ないというのが理由だった。しかし、多くの人たちが信じて止まない地球温暖化や、気候変動は本当に起こっているのだろうか? この記事を読む限り、気候変動は本当のことのようだ。ただし、多くの人が信じているのとは真逆の方向で、だ。
 地球温暖化が進んでいるとする科学者もいれば、それに対し懐疑的な科学者も少なくない。そして大抵の場合、それぞれが持ち出すデータは驚くほど真逆だ。全世界が地球温暖化を信じる方向に“流されている”が、多くの真逆のデータが存在することについて、アメリカは国際的な規模でもっと検証するべきである。信じたいことを信じるのは自由だ。しかしデータが示す真実が複数あるならば、世界規模の問題だからこそ、それを検証する冷静さが必要ではないか。そうした視点から見ると、トランプ大統領が示した強硬姿勢は、私たちにこの問題を再見する機会を与える価値の高いものと言えるだろう。


BLUE:氷河期がやってきた?!
「Watch Out! Here Comes the Ice Age!」

 デイビッド・アーチボルド氏は、小学校の理科の時間に教わったことを忘れたらしい。これはとても論文とは言えない。異なる時間帯のグラフが乱雑に並び、それぞれに解説が加えられている。それぞれのデータには何の共通点もないし、NASA による「9カ月間の太陽の黒点活動」グラフ以外は出典先も引用先も明記されていない。
 本来はバラバラのものを、言葉をつなぎ合わせて無理やりこじつけ、太陽活動が衰えてきて地球の気温は低くなっているとして地球温暖化説に反論しよう試みている。太陽活動がサイクル25と呼ばれる活動期に入るのは2019年からだが、すでに進行中であるかのようにも表現されている。
 はっきり言っておくが、これはただのブログにすぎない。専門家によって評価された文書でもない。筆者は科学者ではなく、地球はこれから氷河期に入ると信じている化石燃料業界の重役だ。そのうえ、このサイトの運営者は気象観測所の正確さに意義を唱えることに時間を費やしていた元テレビの天気予報士である。同サイトのコメント欄に誰かがこう言及している。10年前の筆者の天気予報はひどく不正確だったが、「その理由が(今)わかった」と。
 パリ協定に調印した195カ国が受け入れた気候モデルには、すでに太陽活動の要因も組み込まれている。こうした想像力豊かなブログがいくら頑張っても、太陽のみが地球の気候に影響していると証明するためには、人間によって作られた二酸化炭素排出を削減するしかない。

記事トピックスは、過去のメジャーな事件やニュースも含みます。

寄稿者

ジム・スミス(Jim Smith)農場経営者
 1965年生まれ。アラバマの伝統的な保守派の両親のもとで生まれ育った影響から、自身も根っからの保守支持に。高校卒業後、アメリカ陸軍に入隊。特殊部隊に所属し8年軍に従事するも、怪我が原因で除隊。その後テキサス州オースティンの大学で農経営学を学び、現在は同州アマリロ近郊で牧畜を中心とする多角的な農場を営んでいる。地元の消防団に所属し、ボランティアの消防隊員としても活動するなど、社会奉仕活動多数。妻と子供3人の家族5人暮らし。

ポール・クラーク(Paul Clark)データ分析コンサルタント
 1972年、オレゴン州のリベラルな街に生まれ、両親も親戚も学友も周囲は皆リベラルという環境で育つ。カリフォルニアのベイエリアにある大学へ進学し、英文学とコンピューターサイエンスを専攻。卒業後はベイエリアの複数の企業に勤務し、各種のデータ分析業務に従事。現在は家族と共にオレゴン州に在住。趣味はサッカーとクラフト・ビール造り。

この記事の寄稿者

「市民の声」を分かりやすくお届けする公式企画。分断が進むアメリカで、対立する思想を持つ市民はひとつのニュースをどう読むのか?
 対立する思想を持つ市民たちによって深まるアメリカの「分断」。アメリカには二大政党の共和党(保守)と民主党(リベラル)があるが、それぞれの政党支持者は、どれだけ考え方が異なるのだろう?人口で見ると保守派、リベラル派の比率は約半々で、両者のものの考え方は、水と油ほど異なると言われている。日本からはあまり分からない「普通」のアメリカ人たちの思想の傾向。
 この連載では保守派共和党の公式カラーである赤、リベラル派民主党の青をタイトルに、アメリカ国内で報道された「ひとつの記事」に対して、保守派(赤)とリベラル派(青)のアメリカ人がそれぞれのどんな見解を示すかを対比するBizseedsイチオシの連載・特別企画!

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