アメリカで成功を掴む第一歩! なぜ第一印象が大切なのか?

アメリカで成功を掴む第一歩! なぜ第一印象が大切なのか?


  前回のコラムで、「シリコンバレーは実力主義で、見た目には無頓着」という話をしたが、今回はアメリカ全般において好まれる「第一印象」について話したい。

 私が経験をしたNFLチアリーダーは「アメリカ女性のロールモデル」と言われている。ダンスのスキルだけではなく、華やかな容姿、コミュニケーション能力、洗練されたファッションなど、アメリカの老若男女が好印象を持つと思われる人材がNFLチアリーダーに選ばれる。

 これまで私は10年以上、「NFLチアリーダーになりたい!」という日本人チアリーダーのサポートや相談に乗ってきた。その経験から、合格するために一番大切なものが何かが分かった。高いダンスのスキルでも、美しさでも、英語の堪能さでもない。それは、「自信あふれるポジティブな雰囲気」だ。

 細かいことにクヨクヨせず、何かあっても笑い飛ばすような大らかさや、自ら夢を掴みにいく積極性など、そういう気質を持った日本人チアリーダーだけが歴代NFLチアリーダーに合格している。

 アメリカ人は、このポジティブな雰囲気というのが大好きだ。私は現役を退いてもう10年以上経つが、49ers時代に培ったポジティブな雰囲気は、今もアメリカでの仕事やプライベートに大いに役立っている。たとえば飛び込みで営業に行っても、話を聞いてもらえることが多い。また、フィットネスクラブでクラスを指導した後は、生徒さんが次から次へと話しかけてきて、なかなか帰れないことがほとんどだ。

 逆に言うと、ポジティブなオーラが出ていない人には、アメリカ人は魅力を感じないので話しかけることもなく、まるでその人がその場にいないかのように扱うことが多い。49ersに入ったばかりのときは萎縮していたので、最初の1カ月はチームメイトの誰も私には話しかけず、自分が透明人間にでもなったような気がした。しかし、私が自分から輪に入ろう、関わろうとチームメイトに話しかけ、自分ができることを探して率先して何かを行ったり、できない英語でも堂々としていたら、徐々にチームに溶け込めるようになった。アメリカにおいて自信や積極性を表に出すことがいかに重要かを、この時に身をもって感じた。

 ポジティブなオーラはパッと見で分かるため、アメリカ人は会って数秒で、「この人と話したいか、そうでないか」と感覚で判断しているように思う。だから、どこの会社に勤務して、どんな役職で、年齢は……というのは二の次。第一印象で相手が人間として魅力的だと感じれば、「この人と話したい」と思うだろうし、ビジネスの場であれば「この人だったら面白い話や製品を持っていそうだ」と思うだろう。

 NFLチアリーダーのオーディションでも、一次オーディションはダンス審査とはいうものの、パッと見た印象の良さをチェックしているチームが多く、ダンスを見るのは二次審査からだ。ビジネスにおいても、プライベートにおいても、NFLチアリーダーにとっても、アメリカでは第一印象は大変重要なのである。

 日本人は穏やかで気遣いもでき、働き者で時間にも正確。また日本製品は、車や電化製品を中心にクオリティーが高いのでアメリカでも人気だ。日本人や日本製品の本質を分かってもらえれば、アメリカで堂々と勝負ができる。しかし、アメリカでは第一印象で、その人自身の魅力(自信)が見えないと、ビジネスで商談へ持って行くことすら難しかったり、採用面接でも当たり障りのない質問で終わってしまったり、恋愛においてはデートにこぎつけられなかったりと、本質を見てもらう機会を失ってしまう。「なるべく目立たないように」、「みんなと同じがよい」、「謙虚に」という教育を受けている私たち日本人には、なかなかアメリカ人に「この人と話をしたい」、「この人をもっと知りたい」という思わせる第一印象を作り出すのは難しい。

 そこで、NFLチアリーダーの経験と長年のNFLチアリーダー受験者のサポートから得た「アメリカで好まれる第一印象のポイント」をお伝えしたい。それは、この3つだ。

①笑顔 =ポジティブなマインドの表れ

 臆することなく笑顔を見せるためには、歯並びが良いことがマストだ。アメリカではホワイトニング剤で歯を白くすることはスタンダード。ガムやミントを携帯して常に口臭ケアもして、いつでも爽やかな笑顔を作れるようにしよう。

②相手の目を見る =偽りのない心を持っている証

 相手の目を見ずに挨拶したり、目を見ずに話すと、アメリカでは不誠実な印象を与える。さらに言うと、「後ろめたさがあるから、人の目を見られない」と解釈される場合もあり、信用してもらえないことも多い。信頼を得たいならば、しっかりと相手の目を見て挨拶をし、話をしよう。

③ピンと伸びた背筋や堂々と胸を張る姿 =内側からの自信の体現

 アメリカ人は「自信溢れる人」が大好きだ。逆に自信がなさそうな人や受け身な人、弱々しい印象の人はあまり好まれない。背中を丸くしているより、胸を張って背筋を伸ばしている人の方が「自信」が表れているように見え、好印象を与える。

 簡単だと思われるかもしれないが、実は夫や友人のアメリカ人達から、「どうして日本人は笑わないの?」、「どうして日本人は姿勢が悪いの?」、「どうして日本人は目を見て話さないの?」と聞かれることが非常に多い。彼らは日本人の本質を知っているからこそ、自信を表に出さない日本人を不思議がるのだ。

 「エレベーターピッチ」と言われるシリコンバレー発祥のプレゼンテーション法がある。エレベーターの前でプレゼン対象者(投資家やクライアントになりそうな企業の人など)を捕まえ、エレベーターが動いている15~30秒の間にプレゼンをすることから始まったプレゼン法だ。上記3つのポイントを押さえていれば、相手はあなたを見た瞬間に「とりあえず話を聞いてみよう」という気持ちになり、「エレベーターピッチ」が非常に有効になる、という情報も付け加えておきたい。

 アメリカ人とビジネスやプライベートで会う機会があったら、是非ともこれを実践して頂きたい。ビジネス、就職、恋愛など、良い第一印象は成功を掴む第一歩なのだ。

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