トランスジェンダー軍入隊禁止に波紋。精力剤の費用はその5倍!

トランスジェンダー軍入隊禁止に波紋。精力剤の費用はその5倍!

引用元『The military spends five times as much on Viagra as it would on transgender troops’ medical care』:https://goo.gl/ZT98St


 トランプ大統領が、26日にトランスジェンダー(心と体の性が一致しない人々)が、米軍に関係するすべての職務に就くのを禁止するという考えをツイッターで発信し、全米に大きな衝動を与えた。そのツイッターの文面は、軍高官や軍事専門家らと相談したと書かれており、「米軍は決定的かつ圧倒的な勝利を収めることに注力している中、トランスジェンダーは莫大な医療コストと混乱をもたらす」というものだ。

 トランスジェンダーを公言している人々の軍入隊はオバマ前政権が昨年認める決定を出し、推計では昨年時点で約2500人トランスジェンダーの現役兵士および約1500人が予備軍人として既に職務についている。トランプ大統領は、トランスジェンダーの性別適合手術の術後ケアーなどの伴う軍の医療コストが最大で年840万ドル(約9億円)と試算しているが、この金額は昨年の米軍全体の医療費62億ドル(約6896億円)の0.13%。ワシントンポスト紙は、「米軍は男性機能不全(ED)治療薬バイアグラの購入だけで、その5倍近い4160万ドル(約46億円)を費やしている」と指摘し、トランスジェンダーが「莫大な医療コストをもたらす」という同大統領の主張に疑問を投げている。

 昨年の大統領選挙中、トランプ氏は自身を「性的少数者(LGBT)の本当の友達」と呼び、「あなたたちのために戦う」などとツイートし、対抗馬のクリントン候補者よりも自身の方がLGBTコミュニティーに感謝していることを、同コミュニティーに関連する事件が起きるたびに強調してきた。

 大統領のこのツイッター声明は国民だけでなく、米国防省をも混乱させ、翌日には同省より「国防長官に正式に提出されてガイダンスが作成されるまで現状の変更は何も起こらない」という声明が出された。同日中にニューヨークなどの都市ではLGBT人権保護を訴える市民集会が開催され、LGBT権利擁護団体は今回のトランプ大統領の表明は、米国人であるトランスジェンダーへの直接的な攻撃だと指摘している。

LGBTに関する記事 >
Bizseedsでは、アメリカの注目新サービスを日本に展開するお手伝いをしています。ご興味のある方はお気軽にお問合せください。

この記事の寄稿者

関連する投稿


権利意識が社会を変える:アメリカ女子アイスホッケー(前編)

権利意識が社会を変える:アメリカ女子アイスホッケー(前編)

アイスホッケーの在米コーチである著者が、アメリカのプロスポーツ・ビジネスの構造や考え方、ユース・スポーツの育成、アプローチ方法などを情報満載でお届けする、若林弘紀のコラム『スポーツで知るアメリカ』。平昌オリンピックの開幕まで、あと約1カ月。今回は注目の女子アイスホッケーで、なぜ北米が優位なのかを解説する。


トランプ大統領は現代のロビン・フッドだ

トランプ大統領は現代のロビン・フッドだ

多様なアメリカでは、暮らす地域によってすべてが異なる。テキサス州に暮らすイスラム教徒の著者が、アメリカ国内でも報道されない保守の声をお届け。トランプ支持がなぜ悪い? 西森マリーの「アメリカ保守派の考え方」。先日、新税制改革法を通したばかりのトランプ大統領。彼こそが「現代のロビン・フッド」だと評価する保守派の考え方とは?


【Red vs Blue】トランプ政権、米疾病管理予防センターに「7つの用語」の使用禁止を通達

【Red vs Blue】トランプ政権、米疾病管理予防センターに「7つの用語」の使用禁止を通達

米二大政党、共和党と民主党。保守派共和党の公式カラーは赤、リベラル派民主党は青。アメリカの分断は両者の意見が大きく異なるためだ。当連載ではアメリカで報道された記事に各派のアメリカ人が各々見解を披露する。今回は、先月半ばに現政権が米CDCに対して「多様性」などの用語の使用禁止を通達したことについて、両者が意見を戦わせる。


【Red vs Blue】トランプ大統領のセクハラ告発者の勇気を讃えたヘイリー米国連大使

【Red vs Blue】トランプ大統領のセクハラ告発者の勇気を讃えたヘイリー米国連大使

米二大政党、共和党と民主党。保守派共和党の公式カラーは赤、リベラル派民主党は青。アメリカの分断は両者の意見が大きく異なるためだ。当連載ではアメリカで報道された記事に各派のアメリカ人が各々見解を披露する。今回は、大統領自身も自らを告発した女性たちの声を聞くべきだと発言したヘイリー米国連大使について、二者が意見を交わす。


トランプ大統領をSNSで批判すると警告の電話が来る?!

トランプ大統領をSNSで批判すると警告の電話が来る?!

SNSで友達に向けて、米大統領に批判的な意見を発信したとする。ある日、米大統領支持団体から、その投稿を指摘する電話が掛かってきたら、あなたはどう反応するだろう? 市民のSNSまでモニターされているのだろうか?






最新の投稿


訳が分からないアメリカの不法移民問題

訳が分からないアメリカの不法移民問題

保守とリベラル派の対立が激化し、「分断された」と言われるアメリカだが、実際には中道派も多く存在する。二つの異なる思想の間で様々な思いを抱く中道派の視点で、グッドイヤー・ジュンコが「アメリカ」を語る。1,100万人以上とされるアメリカの不法移民。トランプ政権発足後、取り締まりが強化されているが……。


権利意識が社会を変える:アメリカ女子アイスホッケー(前編)

権利意識が社会を変える:アメリカ女子アイスホッケー(前編)

アイスホッケーの在米コーチである著者が、アメリカのプロスポーツ・ビジネスの構造や考え方、ユース・スポーツの育成、アプローチ方法などを情報満載でお届けする、若林弘紀のコラム『スポーツで知るアメリカ』。平昌オリンピックの開幕まで、あと約1カ月。今回は注目の女子アイスホッケーで、なぜ北米が優位なのかを解説する。


【Red vs Blue】サンフランシスコの慰安婦像 大阪市長が姉妹都市提携の解消を表明

【Red vs Blue】サンフランシスコの慰安婦像 大阪市長が姉妹都市提携の解消を表明

米二大政党、共和党と民主党。保守派共和党の公式カラーは赤、リベラル派民主党は青。アメリカの分断は両者の意見が大きく異なるためだ。当連載ではアメリカで報道された記事に各派のアメリカ人が各々見解を披露する。今回はサンフランシスコ市が設置した「慰安婦像」と大阪市の言い分について、保守派とリベラル派が市民目線で見解を述べる。


野菜は近所で調達! ローカル・フード・ムーブメント

野菜は近所で調達! ローカル・フード・ムーブメント

「サステイナブル(持続可能)」は、今日のアメリカの農業を語る上での、ひとつのキーワードだ。サステイナブルな農業にもいろいろな方法があるが、身近でそれを実現させている注目のサイトを紹介しよう。


トランプ大統領は現代のロビン・フッドだ

トランプ大統領は現代のロビン・フッドだ

多様なアメリカでは、暮らす地域によってすべてが異なる。テキサス州に暮らすイスラム教徒の著者が、アメリカ国内でも報道されない保守の声をお届け。トランプ支持がなぜ悪い? 西森マリーの「アメリカ保守派の考え方」。先日、新税制改革法を通したばかりのトランプ大統領。彼こそが「現代のロビン・フッド」だと評価する保守派の考え方とは?


アクセスランキング


>>総合人気ランキング