株取引とカジノが合体? 最新型カジノ企業への就活

株取引とカジノが合体? 最新型カジノ企業への就活


 毎年、多くのコンベンションが開催されることでも知られる都市、ラスベガス。なかでも最先端のテクノロジー産業が集まる「IoT Evolution Expo」は、世界中の注目を集めるコンベンションのひとつだ。僕も今年7月にシーザース・パレスで開催された同コンベンションに行って来た。

 ご存知の方も多いと思うが、IoT とはInternet of Thingsの略称。会場にはインターネットに接続される日用品などの商品、ワイヤレス装置、ソフトウェアなどの最新版が所狭しと展示されていた。僕がこのコンベンションに参加した理由は、最先端のカジノ・ビジネスを勉強するためと、何よりそれらを手掛けている企業に直接、自分の履歴書を渡すためだった。

 コンベンションで最初に出会ったのが、IT技術開発者であり、ビットコインを取り扱う企業のプロセス・ディレクターでもある、アンドリュー・イングラム氏だった。光栄なことに僕は、そこで彼から興味深い話をたくさん聞くことができた。

 まずイングラム氏から手渡されたのは、彼の企業名が書かれたカジノチップだった。彼曰く、そのチップが名刺と広告の役割を果たしているそうだ。まさにラスベガス流だと、とても感銘を受けた。そのカジノチップに書かれた企業名は「DECENT.BET」。ビットコインの技術を搭載したカジノ・オペレーション・システムを提供する企業だ。ビットコインを使用したゲーミング・システムはオンライン上にはいくつか存在しているが、DECENT.BET社では、株取引とその管理も一括して行うことができるそうだ。

 イングラム氏は、「同一の通貨で株を売買し、カジノも楽しむことができる。いわば新しい“ヘッジ取引”だ」と説明してくれた。ユーザーのベット(賭け)によって生じた損失は、ユーザー次第では株取引によって相殺することが可能だという。その上、株主には毎期ごとにランダムにジャックポットが当たるなど、カジノのエンターテイメント性を取り入れたユニークな優待も用意している。

 昨今では、ビットコイン自体が、オンライン・カジノのみならず、トラディショナル・カジノ(リゾートやホテル内カジノ施設)でも、ルーレット、クラップス、スポーツブックなどを始めとする多くのプラットフフォームでの活用が期待されている。

 ラスベガスのリゾートでは、カジノをプレーする度にポイントが貯まるメンバーシップ・カードがあり、そのポイントで様々な賞品を得られたりするのだが、イングラム氏が言うには、世界展開をしている某カジノブランドは、近々そのポイント自体をゲームテーブルで実際にベットできるようにするために動き出しているそうだ。大手企業が専用の「通貨」を作るならば、ラスベガス全体が世界共通のビットコインのサービスを開始するのも、そう遠くはないのかもしれない。

 1万円札も100万円の束も、カジノでは一枚の小さな「チップ」に変わる。「現金の流れを見えないようにすること」は、カジノ運営側がゲストたちにより多くのゲームを楽しんでもらうために考えられたカジノ史上、最大のシステムのひとつだ。しかし今後、ビットコインのサービスが導入されたら、今のようにカジノを楽しむためにATMで現金を引き落としてチップに変換する手間がなくなり、カジノ内で現金を持ち歩く必要すらなくなるのかもしれない。

 ビットコインという世界共通通貨は、カジノ界にも大きな成功をもたらすか否か、今後の行方から目が離せない。ラスベガスは一体、どちらにベットするのだろうか。

参考:Ethereum Homestead Release
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この記事の寄稿者

高校生の頃から日本でマジシャンとして活動をはじめ、様々なコンテストで優秀な成績をおさめる。自らの主催で、渋谷やお台場、赤坂などで大規模な学生イベントを展開。なかでも 「MARCH祭」は後輩たちに受け継がれ、現在も渋谷O-EASTにて毎年開催されている。高校卒業後、ラスベガスに移住。大学でカジノとホテル経営学を専攻し、2017年5月に卒業。アメリカの人気TV番組「 America’s Got Talent」にも出演し、人気イリュージョニストのアシスタントなども務めた。現在は“J Resort Japan”というプロジェクトを立ち上げ、日本におけるエンターテイメントとカジノ、観光産業の発展をリードできる人材になること目指し、日々ラスベガスで精進している。

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