ラスベガスでカジノ産業を支える日本企業とは?

ラスベガスでカジノ産業を支える日本企業とは?


 カジノのゲームには、ゲストを飽きさせない様々な種類があるが、なかでも取り分け人気が高いのがスロットなどのマシンゲームだ。ネバダ大学の調査チームによると、1984年から2016年までの間で、ネバダ州におけるスロットの収益は、テーブルゲームの収益の倍にも及び、今後もカジノのスロットマシンによる利益は上がり続ける見込みだという。

 なかでも特に人気なのが、3つのメーカーによって製造されるスロットゲームだ。年30億ドル以上の収益を誇るIGT (International Game Technology)社や、Scientific Games社に続き、特に分かりやすいグラフィックと華やかな演出で人気なのが、日本のKONAMI製のスロットである。KONAMIは、スーパーコブラやダンスダンス・レボリューション、パワプロ等々のヒット作を生み出してきた、言わずと知れた日本を代表するゲームメーカーだ。

 ラスベガスにKONAMIの事務所があることを初めて知ったのは、就職先としてカジノ関連機器会社を、ネット求人情報専門サイトIndeedで検索していた時のことだった。検索結果に「カジノゲームマシン・エンジニア」の募集があり、その募集記事を掲載していたのが見覚えある社名、KONAMIだった。KONAMIのカジノ事業には20年以上の歴史があり、ラスベガスでスロットマシンの大きなシェアー率を誇っていることを知ったのは、さらにそれからだいぶ後になってからだった。

 昨今のテクノロジー化の進展により、新しい「エンターテイメント性」を常に求められるカジノ業界。KONAMIのスロットは唯一無二のゲーム会社として、長い歴史の中で培われてきた強みをもとに、ここラスベガスで大切な役割を担っているのである。

 去年、ラスベガスにあるスロット製作会社にデザイナーとして就職した知人曰く、今ラスベガスでは、従来は「運任せ」であったスロットから、実際に遊ぶ人のテクニックによって勝負が左右する、いわゆるアーケード・ゲームに近い形のカジノゲームの開発に力を入れているそうだ。

 ラスベガスが位置するネバダ州では2015年に、そのアーケード・スタイル・スロットの導入が合法化された。これから先、友達同士で獲得額をシェアーして競い合えるようにしたり、VR技術を活用したスロットなど、30歳以下の新たなゲスト層の獲得に向け、他にも様々なカジノゲームが登場してくることだろう。時代と共に、ラスベガスは進化を続けていく。

(追記)
ラスベガスで10月1日に起きた無差別銃撃事件で多くの尊い命が失われました。犠牲になった方々へのご冥福と、またそのご家族に心よりお悔やみを申し上げます。
地元警察やFBIの捜査が続く中、地元の病院では負傷者治療に必要な血液確保のためにたくさんの人たちが朝から晩まで長蛇の列をつくり、献血を行ないました。
キラキラと輝くラスベガスという美しい街が、元気な姿でまたすぐ戻ってきますように。

ラスベガスに関する記事 >

この記事の寄稿者

高校生の頃から日本でマジシャンとして活動をはじめ、様々なコンテストで優秀な成績をおさめる。自らの主催で、渋谷やお台場、赤坂などで大規模な学生イベントを展開。なかでも 「MARCH祭」は後輩たちに受け継がれ、現在も渋谷O-EASTにて毎年開催されている。高校卒業後、ラスベガスに移住。大学でカジノとホテル経営学を専攻し、2017年5月に卒業。アメリカの人気TV番組「 America’s Got Talent」にも出演し、人気イリュージョニストのアシスタントなども務めた。現在は“J Resort Japan”というプロジェクトを立ち上げ、日本におけるエンターテイメントとカジノ、観光産業の発展をリードできる人材になること目指し、日々ラスベガスで精進している。

関連する投稿


民泊の米Airbnb、殺人事件を受けて民泊先でのパーティー禁止

民泊の米Airbnb、殺人事件を受けて民泊先でのパーティー禁止

民泊ビジネスを世界各国に広めた米Airbnb。誰でも気軽に利用できる民泊の手軽さが大きく支持されている中、宿泊とは異なる目的でレンタルする利用者がいることが以前から問題になっていた。そんな中、家主に「宿泊」と偽ってレンタルした家で開催したハロウィン・パーティーで銃撃事件が起きてしまった。


保守派が選ぶ8月・9月のフェイク・ニュース「ワースト5」

保守派が選ぶ8月・9月のフェイク・ニュース「ワースト5」

米テキサス州に暮らすイスラム教徒の著者が、米国内でも報道されにくい保守派の声をお届けするコラム、西森マリーの「トランプ支持がなぜ悪い? アメリカ保守派の考え方」。今回は、アメリカの大手メディアがここ2カ月間に報道したニュースの中で、多くの保守派が「フェイク・ニュース」だと断言しているニュースの「ワースト5」を紹介しよう。


どんなに銃撃事件が続いても、銃を手放さない米保守派の言い分とは?

どんなに銃撃事件が続いても、銃を手放さない米保守派の言い分とは?

米テキサス州に暮らすイスラム教徒の著者が、米国内でも報道されにくい保守派の声をお届けするコラム、西森マリーの「トランプ支持がなぜ悪い? アメリカ保守派の考え方」。今回は、罪のない大勢の人々が犠牲になる悲惨な銃撃事件が立て続けに起きているアメリカで、銃規制に断固として反対し続ける保守派の見解を著者が解説する。


誰でもシルク・ドゥ・ソレイユに挑戦できる! ラスベガスで新体験

誰でもシルク・ドゥ・ソレイユに挑戦できる! ラスベガスで新体験

エンターテインメントの街、ラスベガスは、カナダに本拠地のあるシルク・ドゥ・ソレイユのアメリカ拠点としても知られている。現在ラスベガスでは6つのショーが上演されているが、その本場の舞台に出演中の日本人パフォーマーが、新しいビジネスをスタートさせた。ラスベガス旅行を計画している人には特に注目の新情報だ。


銃社会の現実 年間300件を超える銃乱射事件が起きるアメリカ

銃社会の現実 年間300件を超える銃乱射事件が起きるアメリカ

ある日、知らない誰かに突然銃で撃たれて死ぬ……。まるでハリウッド映画に出て来るような話だが、アメリカでは銃乱射事件が数日おきに起きている。今年も、ワシントン州立大学が毎年継続しているアメリカの銃暴力比較の調査結果が発表された。






最新の投稿


コロナウイルスにどう立ち向かう? 12星座「ハリウッド開運術」特別編

コロナウイルスにどう立ち向かう? 12星座「ハリウッド開運術」特別編

ロサンゼルスを拠点に多くのセレブリティを顧客に持つ運命鑑定家、サラ・セイヤスが、お届けする開運指南。今月は新型コロナウイルスが猛威を振るう世の中における、今後の動向を星の配置や数秘の観点からお伝えしていきます。


トイレットペーパーを買い溜めても、コロナが招いた問題は解決しない

トイレットペーパーを買い溜めても、コロナが招いた問題は解決しない

圧倒的にリベラル派が多く住む米西海岸から、トランプ大統領と共和党の政策に真っ向から反対する日系アメリカ人ジャーナリスト、マイク佐藤がお届けする「トランプを支持しない人たちの声」。今回は、新型コロナウィルス感染防止で自宅に篭るべく、個々が食料品や雑貨の買い溜めをして備えているが、「忘れられている備え」があることについて。


【Red vs. Blue】コロナウイルスで混乱するアメリカと渡航禁止令

【Red vs. Blue】コロナウイルスで混乱するアメリカと渡航禁止令

米二大政党、共和党と民主党。保守派共和党の公式カラーは赤、リベラル派民主党は青。アメリカの分断は両者の意見が大きく異なるためだ。当連載ではアメリカで報道された新聞記事について各派のアメリカ人が見解を披露する。今回はトランプ大統領による渡航禁止令で混乱するアメリカ、事前警告がなかったと困惑するEUの件などについて。


12星座「ハリウッド開運術」2020年3月の運勢

12星座「ハリウッド開運術」2020年3月の運勢

ロサンゼルスを拠点に多くのセレブリティを顧客に持つ運命鑑定家、サラ・セイヤスが、お届けする開運指南。星座が織りなす神秘のメッセージが、あなたを幸せへと導きます!


スーパー・チューズデーは何が“スーパー”なの? リベラルの言い分

スーパー・チューズデーは何が“スーパー”なの? リベラルの言い分

圧倒的にリベラル派が多く住む米西海岸から、トランプ大統領と共和党の政策に真っ向から反対する日系アメリカ人ジャーナリスト、マイク佐藤がお届けする「トランプを支持しない人たちの声」。今回は、アメリカ中が注目する「スーパー・チューズデー」の「何がそんなにスーパーなのか?」について。


アクセスランキング


>>総合人気ランキング