「ポルノの王様」ラリー・フリントが、トランプ大統領を追放する?

「ポルノの王様」ラリー・フリントが、トランプ大統領を追放する?


 アメリカで、ラリー・フリントという実業家の名を知らない人は、まずいないだろう。彼は1974年にポルノ雑誌『ハスラー』を創刊したことでも知られる、出版界の大物だ。それまでにはなかった過激な手法で女性たちをグラビアで紹介し、元ファースト・レディのジャックリーン・ケネディ・オナシスのヌードを発表したことで、その地位を不動のものとした。その破天荒で波乱万丈な人生は、ウディ・ハレルソン主演『The People vs Larry Flynt』(邦題:『ラリー・フリント』)で、1996年に映画化もされている。

 そんな彼が今月15日、『ワシントン・ポスト』紙に一面広告を掲載した。広告の内容は「ドナルド・トランプ大統領の弾劾につながる情報の提供者に、賞金1000万ドルを用意する」というものだ。アメリカの憲法では、反逆、賄賂、その他の犯罪や軽犯罪が認められ、有罪判決を受けた場合、例え大統領であっても弾劾の対象になる。その上で、上院議員の3分の2にあたる議員が大統領の有罪が妥当であると合意した場合、大統領はその座を退かなければならない。フリント氏はこの方法を用いて、大統領をホワイトハウスから追い出そうとしているのだ。そのためには、大統領が有罪になりうる「決定的証拠」が必要というわけである。

 同広告内でフリント氏は、トランプ大統領の根拠ない情報の拡散、政府重職への縁故採用ほか、あらゆる大統領としての資質などを非難した上で、トランプ大統領をその座から引きずり下ろすためのこの行動は、「愛国者としての義務」だとしている。

 フリント氏は過去にも複数回、政治家の弾劾がらみで懸賞金を提供する行動に出たことがある。同広告の最後には、情報提供者がコンタクトできるフリーダイヤルとメールアドレスが掲載されているが、トランプ大統領を追い込むことで一攫千金を狙うチャレンジャーが何人出て来るだろうか?

引用元:This Publisher Is Offering $10 Million for Information That Could Get President Trump Impeached
トランプ大統領に関する記事 >
Bizseedsでは、アメリカの注目新サービスを日本に展開するお手伝いをしています。ご興味のある方はお気軽にお問合せください。

この記事の寄稿者

関連するキーワード


トランプ大統領 法律

関連する投稿


トランプ大統領は現代のロビン・フッドだ

トランプ大統領は現代のロビン・フッドだ

多様なアメリカでは、暮らす地域によってすべてが異なる。テキサス州に暮らすイスラム教徒の著者が、アメリカ国内でも報道されない保守の声をお届け。トランプ支持がなぜ悪い? 西森マリーの「アメリカ保守派の考え方」。先日、新税制改革法を通したばかりのトランプ大統領。彼こそが「現代のロビン・フッド」だと評価する保守派の考え方とは?


【Red vs Blue】トランプ政権、米疾病管理予防センターに「7つの用語」の使用禁止を通達

【Red vs Blue】トランプ政権、米疾病管理予防センターに「7つの用語」の使用禁止を通達

米二大政党、共和党と民主党。保守派共和党の公式カラーは赤、リベラル派民主党は青。アメリカの分断は両者の意見が大きく異なるためだ。当連載ではアメリカで報道された記事に各派のアメリカ人が各々見解を披露する。今回は、先月半ばに現政権が米CDCに対して「多様性」などの用語の使用禁止を通達したことについて、両者が意見を戦わせる。


【Red vs Blue】トランプ大統領のセクハラ告発者の勇気を讃えたヘイリー米国連大使

【Red vs Blue】トランプ大統領のセクハラ告発者の勇気を讃えたヘイリー米国連大使

米二大政党、共和党と民主党。保守派共和党の公式カラーは赤、リベラル派民主党は青。アメリカの分断は両者の意見が大きく異なるためだ。当連載ではアメリカで報道された記事に各派のアメリカ人が各々見解を披露する。今回は、大統領自身も自らを告発した女性たちの声を聞くべきだと発言したヘイリー米国連大使について、二者が意見を交わす。


トランプ大統領をSNSで批判すると警告の電話が来る?!

トランプ大統領をSNSで批判すると警告の電話が来る?!

SNSで友達に向けて、米大統領に批判的な意見を発信したとする。ある日、米大統領支持団体から、その投稿を指摘する電話が掛かってきたら、あなたはどう反応するだろう? 市民のSNSまでモニターされているのだろうか?


【Red vs Blue】トランプ大統領の北朝鮮政策は飢饉を誘発する?!

【Red vs Blue】トランプ大統領の北朝鮮政策は飢饉を誘発する?!

米二大政党、共和党と民主党。保守派共和党の公式カラーは赤、リベラル派民主党は青。アメリカの分断は両者の意見が大きく異なるためだ。当連載ではアメリカで報道された記事に各派のアメリカ人が各々見解を披露する。今回はトランプ大統領による北朝鮮への制裁に対して、両者の意見を聞く。






最新の投稿


【Red vs Blue】NYタイムス紙の詩織さん報道 レイプ被害者に対する日米の視点の違い

【Red vs Blue】NYタイムス紙の詩織さん報道 レイプ被害者に対する日米の視点の違い

米二大政党、共和党と民主党。保守派共和党の公式カラーは赤、リベラル派民主党は青。アメリカの分断は両者の意見が大きく異なるためだ。当連載ではアメリカで報道された記事に各派のアメリカ人が各々見解を披露する。今回は米メディアが取り上げた日本の「詩織さんレイプ被害事件」について。通常は意見が対立するレッドとブルーだが……?!


 1月第1・2週ニュースピック! スマホからホワイトハウスまで

1月第1・2週ニュースピック! スマホからホワイトハウスまで

先週アメリカでは、どんなことが起こり、何が話題になったのか? 米大手メディアが拾わないような現地ニュースも含め、アメリカ人たちが「これは見逃せない!」と思ったニュースをピックアップ!今回は2週間の拡大版。背筋が寒くなりそうなテック・ニュースなどに注目!


シアトル市の新しい税金にコストコもため息?

シアトル市の新しい税金にコストコもため息?

アメリカでは、日本ではあまり馴染みのない不思議な税金が課せられることがある。新年から導入されたシアトル市の新しい税金には、消費者だけでなく、コストコのような量販店もため息交じりだ。


訳が分からないアメリカの不法移民問題

訳が分からないアメリカの不法移民問題

保守とリベラル派の対立が激化し、「分断された」と言われるアメリカだが、実際には中道派も多く存在する。二つの異なる思想の間で様々な思いを抱く中道派の視点で、グッドイヤー・ジュンコが「アメリカ」を語る。1,100万人以上とされるアメリカの不法移民。トランプ政権発足後、取り締まりが強化されているが……。


権利意識が社会を変える:アメリカ女子アイスホッケー(前編)

権利意識が社会を変える:アメリカ女子アイスホッケー(前編)

アイスホッケーの在米コーチである著者が、アメリカのプロスポーツ・ビジネスの構造や考え方、ユース・スポーツの育成、アプローチ方法などを情報満載でお届けする、若林弘紀のコラム『スポーツで知るアメリカ』。平昌オリンピックの開幕まで、あと約1カ月。今回は注目の女子アイスホッケーで、なぜ北米が優位なのかを解説する。


アクセスランキング


>>総合人気ランキング