トランプ政権の税金計画はリベラルな学生にも好評?

トランプ政権の税金計画はリベラルな学生にも好評?


 保守派のリーダーを育てるために設立された非営利団体「The Leadership Institute」が運営するネットメディア「キャンパス・フォーラム」が、10月半ばに発表されたトランプ政権の新しい税金計画に伴い、この新計画に対する人々の反応を調べる実験を行った。実験が行われたのは、ホワイトハウスから徒歩10分足らずの距離にあるジョージ・ワシントン大学だ。リベラルな名門校で、ワシントンD.C.という土地柄も手伝って政治や国際関係、公共政策分野の教育において特に優れていると知られる大学である。

 トランプ政権の税金計画に対して、リベラル派は予想通りに大反発。同校の大半の学生たちも政権の新計画には否定的だ。しかし、具体的な内容を把握して反対している人は、どれほどいるのだろうか?

 そこで同実験では、トランプ政権の計画内容の詳細を、リベラル派の多くが崇める「バーニー・サンダースの案だ」と説明して、学生たちの反応を見ることにした。果たして学生たちはどんな反応をしただろうか? 実験の様子を伝えるビデオはこちら。

 新しい税金計画には「子供たちのために税金還元を行う」、「死亡税を撤廃」、「小規模なビジネスに対する税金は25%以下に引き下げる」などの案が盛り込まれているが、これらを「トランプの代替え案として、サンダースが提案しているものだ」と説明して賛否を問うと、学生たちは非常に好意的な反応を示した。

 同実験を行った「The Leadership Institute」は1979年の設立以来、16万人を超える学生リーダーを育てた名門団体でもある。全米50州の議会に同窓生を輩出しており、現在の副大統領、マイク・ペンスもこの団体の出身だ。保守団体の企画なので、この実験にも映像にも「リベラル批判」が含まれているのは明らかだが、政治政策などの名門大学の学生たちが、税金計画の内容も把握しないまま「トランプ=拒否」という構図に陥っていることは現在のアメリカを見る上でも注目すべき点であろう。この実験にひっかかってしまった学生たちは、「トランプ大統領の名前を聞いた途端にバイアスがかかってしまう」と失笑しながら、恥ずかしそうにコメントしていた。

 ネガティブなバイアスを掛けられてしまうトランプ大統領本人が悪いのか、バイアスを結果的に広めてしまっている大手メディアが悪いのか、それとも勉強不足の学生たちが悪いのか……。実験のビデオは10月20日に公開されて以来、すでに85万回以上も再生されているが、この反響の大きさは何を物語っているのだろうか。

引用元:キャンパス・フォーラム
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