空への夢の始まり12――いよいよ空へ! 初めての体験操縦

空への夢の始まり12――いよいよ空へ! 初めての体験操縦

外国人には狭き門である、アメリカ一般旅客機パイロットへの道。その難関を突破し、育児をしながら現役活躍中の青木美和が、「夢の叶え方」を航空産業最新情報と共にお届けする『Sky High America』。待ちに待った体験飛行。初めて本物の飛行機を操縦することに。そこで感じたのは喜びだったのか、恐怖だったのか?


飛行場は住宅地のど真ん中?

 体験操縦は、パイロットへの道を見極めるための第一歩でもある。転校先のグリーンリバー・コミュニティーカレッジで出会った教授に、近くの小さな飛行場にあるフライト・スクールを紹介してもらった。この空港は「エアーパーク」(Air Park)と呼ばれる空港で、住宅に隣接されており、自家用飛行機を所有している人たちが自宅の庭から滑走路に出られる仕組みになっている。「住宅の中の空港」というコンセプトは、日本では考えられないものだろう。実際に教授もそこの住民で、小型自家用機を所有していた。セスナ機を3機ほど所有している、とても小さなフライト・スクールだったが、教官もオーナーも私を歓迎してくれ、英語が拙い外国人の私にもとても親切にしてくれた。

 トレーニングの初日に、いきなりセスナ機飛行の 「体験操縦」 が用意されていた。初日から飛行機の操縦とは驚かされたが、初日にいきなり空を飛ぶには理由があるという。体験飛行を行うと、感動して必ずパイロットになりたい! と思うか、思い描いていたこととは違うと感じてパイロットへの道を考え直すケースに、体験者の考えが分かれるからだ。確かに、私の場合はパイロットになりたいと思って日本からアメリカまで夢を追いかけてきた。が、実際にコックピットに座ったこともなければ、飛行機を操縦した経験もない。もし体験操縦の後、感動するどころか恐れを感じてしまったら、どうなるのだろうという思いが一瞬よぎった。

テイクオフ!機体が宙に浮かんだその瞬間

 私の初フライトは、セスナ機152という、二人乗りの小型機だった。とても古そうな飛行機だったが、ベテラン教官の指導による初フライトに全く不安はなかった。それどころか嬉しくて、嬉しくて、笑みが止まらなかったことを覚えている。教官の指導に沿って、初心者用の簡単な操作を習った。まず始めは、飛行機を地上で操作するタクシングの仕方だ。車とは異なり、足で方向梶を使って操作することを頭では理解したものの、車の運転と重なってしまい、どうしても手でハンドルを動かして機体を操作しようとしてしまう。足だけで機体を操作するのは思ったより難しかった。滑走路に着くまでに大した距離もないのに時間をかけて、右左にフラフラしながら、ゆっくりと機体を滑走路まで移動させることを学んだ。

 教官が機体を滑走路のセンターラインに移動してくれ、「心の準備はいいか?」言った。私が「イエス」と答えると、スロトル(パワー)を全開にと言われ、言われるままにパワーレバーを押し切った。エンジンとプロペラの音が高まり、機体が前に動き始める。教官の指示に従ってハンドルを握った。離陸開始の指示と同時に、操縦桿を手前にゆっくりと引いてみた。もっと強く引かないと離陸できないと注意され、思い切ってもう少し引いてみた。フワッとした感じが身体中に伝わり、それと共に機体が宙に浮いて、地上を離れた。どんどん空に向かって機体が飛んでいく。ガラス張りのコックピットからの景色は、空に向かって機体が羽ばたいていくようだった。

「わあ! 楽しい!」

 これが初めて空を飛んだ私の第一印象だった。自分が鳥のように飛べる日を夢見てきたが、この時、それが現実となった。ちょうど夕方で、機体の高度が増すにつれてシアトルの西に広がるピュージェット湾に真っ赤に広がる夕日がとても綺麗だった。私は夕日に向かって飛んでいた。その美しさに感動した。母なる自然に包まれているような、どこか神秘的で不思議な気持ちだった。そして私は、この世界で生きていきたいと今まで以上に強く野心を抱いたのである。

エアバス社の「空飛ぶタクシー」、まもなく飛行テストを開始 

https://bizseeds.net/articles/389

の運転中に渋滞にはまって、「もし、このまま空に浮かんで車の列を飛び越せたら」と思ったことはないだろうか? その空想の実現化が近づいてきた。現在、欧州の航空大手エアバス社は、エア・タクシーの飛行テスト準備を進めている。

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