「メキシコ国境の壁」建設を妨害するため、国境周辺の土地を購入

「メキシコ国境の壁」建設を妨害するため、国境周辺の土地を購入

 メキシコとアメリカの国境に壁を作ると公言したトランプ大統領から「アメリカを守るため」に、国境の周辺の空き地の購入した米カードゲーム会社。自分たちは「ただ普通に正しいだけ」と言う彼らとは?


国境の壁の建設を邪魔するためだけ

 「A party game for horrible people(最低な人たちのためのパーティゲーム)」を自称するカードゲーム制作会社、カーズ・アゲンスト・ヒューマニティLLC(CAH)。そんな彼らが米国とメキシコの国境にある空き地の一区画を、トランプ大統領が計画している「国境の壁」の邪魔をするためだけに購入したことが話題になっている。

 もちろん同社は、これをすることで壁の建設を完全に止められるという幻想は抱いていない。しかし、「トランプ政権が壁の建設にとりかかった場合、できるだけ時間と費用をかけさせるため」に土地を購入し、土地収用権の専門弁護士を雇ったのである。

 同社の新サイト「CAHはアメリカを救う」にも、そのことが明確に記載されている。
そして、「ドナルド・トランプは、メキシコ人を怖がる途方もない馬鹿だ。彼は怖くて仕方がないから、2千億ドルもする壁を作りたいのだ。そんなことをしても何にもならないと誰もが知っているのに」というコメントも同サイトに掲載している。

その土地は、ホリデー・シーズン恒例のサプライズ・ギフト?

 実は、この土地の購入と新サイトは、同社のホリデー・シーズン恒例の宣伝活動の一環。同社は今年、15ドル(1,700円弱)を払った客に「アメリカを救う6つのサプライズ商品を玄関先まで」届ける予定だ。そのサプライズの中には、上記の国境の空き地の地図、CAHゲームの新作カード数枚や、その他のお楽しみが含まれているという。そのサプライズ・ギフトは「楽しくてヘンテコなもの」であり、「もし、あなたがトランプに投票した人なら、今回は購入を見合わせたくなるかも」とも。

 同社共同発案者のマックス・テムキン氏は、この土地の購入に関して、「無用な事業である国境の壁の建設をやめさせるためのシリアスな芝居として計画されたもの。壁の建設を本当にやめさせるには、もちろん大統領選挙に勝って、政権を持たなくてはならないが、これはこれで愉快な抵抗だと思っている。牛歩戦術にはなるかも」と言い、この発表をしても、同ゲームのファンであるトランプ支持者たちからの反発は、それほどなかったそうだ。「CAHを楽しむには教養とユーモアのセンスが必要だから、CAHのファン層には筋金入りのトランプ派はそれほどいない」と、テムキン氏は話している。

 CAHの宣伝広告は過去にも話題になったことがある。たとえば昨年は、何もない場所に何の理由もなく巨大な穴を掘る資金として、10万ドル(約1,100万円)以上もの寄付を集めた。また、3年前には、同社がメイン州沖にある私有地の島を購入して、「ハワイ2」と名付け、25万人の客に訪問権を与えている。現在この「ハワイ2」は、ハイキングや釣りをする人々に一般公開されている。今年の夏には、中身はオリジナル・バージョンと同じだが、「女性用CAH」というピンク色の箱バージョンのカードゲームを発売した。オリジナルよりも5ドル値上げした(約560円;オリジナルが$25ドルなので20%割高)同商品の売上総利益は、より多くの女性を公職に選出するための政治行動委員会「エミリーズ・リスト」に送られた。

「僕たちはただ普通に正しいだけ」と言うCAH社のジョークは、本当にアメリカを救えるのか? 「ハワイ2」を超えるような名所になるか、今後の行方に注目したい。

CAH公式サイト:https://cardsagainsthumanity.com/

米ハリケーン被災地にメキシコから援助ボランティアが駆けつけた

https://bizseeds.net/articles/407

 8月末に米テキサス州を襲った大型ハリケーン「ハービー」は、死者60人を出し、数万人が依然、避難生活を強いられている。テキサス州と国境で隣接しているメキシコは、赤十字社を通じて物資や食料輸送の準備を整えると共に、テキサスにボランティアを派遣し、食事の世話や精神的サポートなど、被災者の支援に当たっている。

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