アメリカ人は、本人の意思で物事を動かす

アメリカ人は、本人の意思で物事を動かす

日本、欧州、そしてアメリカを舞台にグローバルな視点でビジネスを展開する著者が、日本人がアメリカで勝負するために不可欠な常識をお伝えする倉地愛の『アメリカ起業指南』。相手の顔色を伺い過ぎる傾向がある日本人ビジネスマン。アメリカの商談で気にするべき箇所は、そこではない!


自由に育てられた子供が大人になった

 「したい」のか、「したくない」のか。アメリカ人にとって、最もプライオリティーが高いのが「本人の意志」である。

 すべては本人の意志で、物事を動かす。もっと簡単な言い方をすれば、「自分が納得して動ければ、それでいい」のだ。

 例えば、子供に食べ物の好き嫌いがあるとしよう。日本人の場合は、もし子供が野菜を食べないならば、親がいろいろと工夫して子供に野菜を食べさせないといけない状況になりがちだ。しかし、アメリカでは「栄養のバランスを考えると食べた方がいい」と思ったとしても、「野菜が嫌いならば、食べなくてもいい」という文化がある。

 私が息子の子育てや学校を通して、このことに最初に気づいたときは明らかに戸惑った。日本人は和食を通して、「一汁三菜」という素晴らしく栄養のバランスがとれた献立を昔から親を通して受け継ぎ、たいていの家では食事の際に何品かのおかずが食卓に並ぶ。その中には、もちろん野菜も入っている。たいていの主婦は、食事の際には複数のおかずを用意しなければならないという前提の上でキッチンに立つ。

 しかし、アメリカ人は違う。夕食にピザだけとか、子供の食事はチキンナゲットだけなど、付け合わせも副菜もなく、栄養バランスはまったく考えられていない食事が頻繁に見られる。しかも、自分の子供に対して「栄養があるから食べなさい」、「成長するために食べなさい」という親は、あまりいない。本人が好きなら食べる、嫌いなら食べなくていいという感じで、母親はあまり子供の食生活に干渉しない。

 食事に限らず、アメリカ人は幼少の頃から、本人の意志による選択で決めたことに対して、親や親戚などが口出しすることは、まずない。親戚などが集まる際に、子供達だけで例えばトランプなどのゲームをするときなどでも、自分の子供がそれに参加したいか、したくないかを尊重する。ほかの子がみんなやっているのだからと言って、無理に子供を参加させようとする親など、いない。

 家族揃ってレストランで食事をする際などでも、親たちは自分の意見の押し付けはせず、でしゃばりもせず、子供の話をよく聞く。子供が何を考えているか、子供の気持ちを尊重し、危険なときや常識に反することをしたときなどを除き、子供を注意したり、怒ったりすることはない。

相手の気持ちよりも大事なのは、自分の欲しいもの

 つまり、幼少の頃から、「したい」か、「したくないか」の選択を許され、個人の意志を尊重される中で育ったアメリカ人には、周りの様子に合わせて事を運ぶということは、ほとんどない。相手がどうしたいかなど気にせずに生きてきたフリーダムな背景がある人が多いのだから仕方がない。

 そのため、ビジネス・シーンにおいても、自分の意志を通す半ば強引な態度が頻繁に見られる。自分の要望は明確だが、相手の都合はほとんど考えない。日本でビジネスを成功させたことのあるアメリカ人や、日本人びいきの親日家アメリカ人は極稀であるが、そういうビジネスマンは日本人の良さを知っており、押し引きをうまく調整している。しかし、一般的なアメリカ人ビジネスマンは、そうではない。最初からガツガツと、大きな要望を「これでもか!」と押しつけてくるので、その瞬間にたいていの日本人はそれを不快に感じたり、ストレスを感じるはずだ。

 こうしたアメリカ流の中で、ものごとを前進させるためには、まずは相手の話を全部聞くことだ。そのあとで、「できる、できない」の理由を述べて話し合い、ディベートとディスカッションを繰り返し、交渉のスキルを上達させるのがよい。「なぜ、こうする方がいいのか?」と、相手を納得させる交渉ができたら、どんなアメリカ人とも対等にビジネスができるだろう。

宿題よりも読書や家族の時間を 「低学年は宿題なし」の動き広がる

https://bizseeds.net/articles/335

 全米の学校で、低学年の子どもたちへの宿題を見直す動きが起きている。「宿題の学習効果はほとんどない」という研究結果が出され、家庭でも、宿題のストレスに悩まされることへの不満が高まっているためだ。

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