シアトル市の新しい税金にコストコもため息?

シアトル市の新しい税金にコストコもため息?

アメリカでは、日本ではあまり馴染みのない不思議な税金が課せられることがある。新年から導入されたシアトル市の新しい税金には、消費者だけでなく、コストコのような量販店もため息交じりだ。


1日1日より導入された「ソーダ税」

 最初にこの新しい税金の導入が発表された時、課税の対象となる「ソーダ」が、何を指すのかよく分からなかった人たちもいたようだが、課税されることになったのは、読んで字のごとく「ソーダ水」、つまり炭酸飲料である。

 シアトル市議会でこの税金が承認されたのは昨年だが、これには当初よりかなり大きな反発があった。アメリカ国内では昨今、健康への配慮から砂糖を多く含む炭酸飲料を避ける人が増えてはいるものの、それでもかなり多くの人たちが、食事のたびに炭酸飲料を消費している。ケチャップなどの調味料が食事のたびに食卓に並ぶように、炭酸飲料の大きなプラスチックボトルが当たり前のように食卓におかれる様子は、多くのアメリカ家庭で見られる日常風景だ。

 また、アメリカのファストフード・レストランで食事をしたことのある人ならばイメージしやすいかもしれないが、一杯の量の多さも日本とは比較にならない。スモールサイズのドリンクを頼んでも、出てくるのは日本のラージサイズよりはるかに大きいコップで、しかも、おかわり自由である。

 導入を決めた側は臨床データなどを持ち出し、過度の炭酸飲料水の消費が肥満を引き起こすことなどを課税の理由にしているが、タバコや飲酒以上に消費者数が多い炭酸飲料水については、市民も黙ってはいられないという雰囲気だ。課せられる税金は、1オンスあたり1.75セントで、決して小さな額とは言えない。

コストコ、顧客を市外の店に促す

 例えば倉庫型販売店のコストコでは、昨年末まで、ゲータレイドという炭酸飲料を1ケース、15,99ドル(約1,770円)で販売していた。しかし、増税後の1ケースあたりの値段は26,33ドル(約2,915円)に上昇、65%も値上がりする結果になった。ドクターペッパーについては、1ケースあたり9,99ドルだったものが、17,55ドル(約1,943円)となり、76%の値上がりと、かなり大きな金額差が出ている。そこでコストコ社は、この増税への反発の姿勢を示し、顧客に寄り添う方針を打ち出した。増税前と増税後の値段をダブル表示し、シアトル市以外の店舗で炭酸飲料水を購入するよう、顧客に呼びかけるだけでなく、最寄り店舗のどこにいけば商品が今までと同じ値段で購入できるかという詳細も貼り出したのである。このコストコの計らいに対して、顧客らの反応も上々だという。

 アメリカでは「ソーダ税」の導入は、シアトル市が初ではなく、カリフォルニア州バークレー市と、ペンシルバニア州フィラデルフィア市がすでに同税を導入済みである。しかし両市ともにソーダ税を導入したからと言って、炭酸飲料水の消費量が大きくは減っていないこともあり、この増税による健康への効果を疑問視する声は後を絶たない。ちなみにシアトル市があるワシントン州では、ソーダ税を州全体に課すための運動を行っている団体もあり、積極的な動きを見せている。ソーダ税には反対の声も大きいため、導入できたのはシアトル市のみであったが、今後は州全体にソーダ税が導入されるという噂が絶えず、同州民からは不安の声があがっている。

引用元:https://www.marketwatch.com/story/2633-instead-of-1599-a-case-costco-shows-seattle-customers-just-how-much-soda-tax-costs-them-2018-01-10?mod=mw_share_twitter

週2回フライドポテトを食べると死亡率が上がる?

https://bizseeds.net/articles/140

 フライドポテト(フレンチフライ)がそれほど健康的な食べものではないことは周知の事実だが、フライドポテトを週2回以上食べると死亡率が上昇するという研究結果が発表された。

食に関する記事 >

この記事の寄稿者

関連する投稿


シアトルのホームレス人口はなぜ減らない?

シアトルのホームレス人口はなぜ減らない?

アメリカ生活20年を過ぎた翻訳家の高柳準が、アメリカの文化とそれにまつわる矛盾を語る「アメリカで暮らしながら想うこと」。今回は多くの画期的な解決策が提示される「ホームレス問題」の中で、「この解決策ってどうなの?」という疑問が沸いてしまうような対策案について、リベラルな著者ならではの視点をまとめてみた。


日本の弁当とはちょっと違う、アメリカの「Bentoスタイル」

日本の弁当とはちょっと違う、アメリカの「Bentoスタイル」

 日本の「弁当」は歴史ある文化だが、アメリカにおける弁当、つまり「ランチ」というのは、かなり解釈が曖昧だ。アメリカにも弁当箱はあるが、和食屋の幕内風定食も弁当と呼ばれるし、仕切りのついたトレイにおかずを選んで載せるスタイルを弁当とも呼ぶ。おかずの選択肢が複数あれば弁当なのか、容器が弁当なのか、「Bento」にまつわる疑問はつきない。


アメリカにおける教員の年収引き上げ、払うのは誰?

アメリカにおける教員の年収引き上げ、払うのは誰?

アメリカ生活も20年を過ぎた翻訳家の高柳準が、アメリカの文化とそれにまつわる矛盾を語る「アメリカで暮らしながら想うこと」。連載初回では、「公立の教員の給料を支払うのは、なんと私だった」という当然でありながら、別の意味で驚愕的な現実に対面した著者の視点をまとめた。


なぜ、アマゾンは毎日5,000本ものバナナを配り続けるのか?

なぜ、アマゾンは毎日5,000本ものバナナを配り続けるのか?

米アマゾン・ドットコム社の本社があるシアトルの街中で、無料のバナナ・スタンドを開始したのは2015年12月。昨年1月には配布100万本を達成し、来月末でスタンド開始から早3年が経とうとしている。同社は今後もバナナの配布を続ける予定だというが、なぜバナナなのだろう?


「ライフル」という町の驚愕レストラン

「ライフル」という町の驚愕レストラン

米コロラド州に、変わった地名の町がある。その町の名は、「ライフル」。人口1万人強の小さな町だが、その地名を体現するようなコンセプトのレストランが、にわかに注目を集めている






最新の投稿


シアトルのホームレス人口はなぜ減らない?

シアトルのホームレス人口はなぜ減らない?

アメリカ生活20年を過ぎた翻訳家の高柳準が、アメリカの文化とそれにまつわる矛盾を語る「アメリカで暮らしながら想うこと」。今回は多くの画期的な解決策が提示される「ホームレス問題」の中で、「この解決策ってどうなの?」という疑問が沸いてしまうような対策案について、リベラルな著者ならではの視点をまとめてみた。


こんなグロテスクな番組が人気に? ニキビ潰し映像に見入るアメリカ人

こんなグロテスクな番組が人気に? ニキビ潰し映像に見入るアメリカ人

ティーンエイジャーにとって最大の悩みのひとつが、ニキビ。成人でも顔や体にあるニキビや吹き出物に悩む人は多い。そんな中、どんなニキビも見事にスッキリと取り除いてしまう美人皮膚科医の存在がインターネット上で広まり、アメリカでは「その女医がニキビを潰す映像を見ること」がサブカルチャー的な人気を誇っているという。


【11/12追記あり】大統領よりも重要!?「最高判事」でアメリカが変わる

【11/12追記あり】大統領よりも重要!?「最高判事」でアメリカが変わる

保守とリベラル派の対立が激化し「分断された」と言われるアメリカだが、実際には中道派も多く存在する。二つの異なる思想の間で様々な思いを抱く中道派の視点で、グッドイヤー・ジュンコが語る。中間選挙が終わるや否や、アメリカ中が危惧する問題が勃発。大統領より時に重要で、国を揺るがしかねない最高判事問題とは?


中間選挙の結果がトランプ再選にとって好都合なワケ

中間選挙の結果がトランプ再選にとって好都合なワケ

テキサス州に暮らすイスラム教徒の著者が、米国内でも報道されにくい保守派の声をお届けするコラム、西森マリーの「トランプ支持がなぜ悪い? アメリカ保守派の考え方」。先日の米中間選挙で、トランプ率いる共和党は下院の過半数を民主党に取り返されてしまったが、保守派たちは「この方がトランプ再選に向けて好都合だ」と思っているのだ。


成功への選択「週末の体づくり」2018年11月9日~11月15日

成功への選択「週末の体づくり」2018年11月9日~11月15日

ロサンゼルスを拠点に多くのセレブリティを顧客に持つ運命鑑定家、サラ・セイヤスが送る「成功への選択」。算命学、数秘術、占星術などをベースにしたオリジナル手法を用いて、あなたが切り開くべき幸運への扉のヒントを毎週アドバイスします。さて、あなたのビジネスを成功に導くのは、どちらの選択肢でしょうか?


アクセスランキング


>>総合人気ランキング