米大手企業、全米ライフル協会会員への優待サービスなど続々と中止に

米大手企業、全米ライフル協会会員への優待サービスなど続々と中止に

フロリダの高校で起きた銃乱射事件を受けて、米大手銀行や航空会社、大手レンタカー会社などが続々と、長年の大顧客である全米ライフル協会会員への優待特典や業務提携の中止を発表し、波紋を呼んでいる。


1千万人の銃所持者を敵に回すか、企業イメージを守るか?

 今月14日に米フロリダ州パークランドの高校で起きた銃乱射事件を受けて、米大手有名企業が次々と、長年パートナーシップを培ってきた全米ライフル協会(NRA)との業務提携や同会員への優待特典などのサービスの打ち切りを発表した。

 全米ライフル協会との業務提携や優待を中止すると発表したのは、デルタ航空、ユナイテッド航空などの航空会社、銀行ではファースト・ナショナル・バンク・オブ・オマハ、世界展開するハーツ・レンタカーをはじめ、エイビス、バジェット、アラモ、エンタープライズ、ナショナルなどの大手レンタカー各社、保険会社のメットライフなどで、その他セキュリティー会社やヴァン・サービス社なども名乗りをあげた。

 デルタ航空はツイッターで、同社が今後はNRA会員への特典割引を行わないとし、「私たちはNRAに対して、彼らのウエブサイトから私たちの情報を削除する依頼をだします」と発信した。

なぜ、この乱射事件後に限って大企業が動いたのか?

 現在アメリカの銃所持者数は約1千万人、全米ライフル協会には500万人の会員がいるとされている。そのため、アメリカではこれまで大規模な銃乱射事件が何度発生しても、企業はNRAという大顧客を失うリスクを恐れ、発言を控えてきた。

 しかし今回、それだけ大人数の顧客を敵にまわしても、長年の付き合いを中止する方向へ各企業が動いたのは、ソーシャルメディアの力だと言われている。今回の事件の被害者たちは、最もソーシャルメディアを駆使する高校生たちだった。生存者を代表して力強いスピーチを行ったエマ・ゴンザレスさんの映像は何百万回も再生され、メッセージが拡散されただけでなく、トランプ大統領へ直接思いのたけを伝えた男子生徒のSNSなど、事件後の銃規制を訴える声や銃反対運動のうねりが、高校生を中心とした若者たちによって、これまでの銃乱射事件後とはスピードもパワーもレベルが異なる動きに発展。ソーシャルメディアの影響力を理解している企業たちが、古くからの顧客を失っても、今のソーシャルメディアで賞賛される企業イメージの方を選択したと見られている。

 今回の各企業の動きに対しては賞賛と怒りの声が渦巻いており、NRA会員のための「NRA TV」を提供しているアップル社、アマゾン社などが、NRAとの提携に対してどう動くかに人々の注目が集まっている。

(参考記事)
A List of the Companies Cutting Ties with the N.R.A.

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