アメリカに押し寄せる「バイク・シェアリング」の波

アメリカに押し寄せる「バイク・シェアリング」の波

オレンジ、ライムグリーン、イエロー、レッド、ライトブルー、ホワイト……。これらは米大都市を走り回る「バイク・シェアリング」(自転車シェアー)の色鮮やかなブランド・カラーだ。米東海岸都市からゆっくりと全米に広がったバイク・シェアリングが、配車サービスのUberや中国勢の参入などで市場が加速し、勢いがとまらない。


Uberが根付いたアメリカ 自転車シェアリングは普及しやすい?

  中国や欧州ほどではないものの、アメリカでもバイク・シェアリング(自転車シェアー)業界の成長が加速している。

 アメリカ東海岸の大都市ボストンやニューヨーク、シカゴや大学キャンパス内などでは以前から限定地域におけるバイク・シェアリングが展開されていたが、昨年あたりから中国のテンセントが率いる「Mobike」とライバルの「Ofo」がアメリカ市場に参戦。

 シリコンバレーに本社を構える、爽やかなライムグリーンの車体の「Lime Bike」は、華やかな投資家たちが132ミリオンドルを投資してスタートし、今は西海岸地域ではかなりの勢いを見せているが、「Motivate Co.」、「Spin」、スクーター・シェアリングの「Bird」などの進出も目覚ましい。

 そんな中、2018年4月に、配車サービスの「Uber」が、サンフランシスコを本拠地とするバイク・シェアリングのスタートアップだった「Jump」(元Social Bicycles)を2億ドル(220億円強)で買収したことで、一気に業界の成長と注目度が加速。Uberのノウハウを使えば、Jumpが全米に拡大するのは簡単に予想できる。この買収で競合レースを抜きん出たと見られるJumpのプロモ映像はこちら。

ポートランド市ではNIKEがスポンサー

 市町村規模でもバイク・シェアリングは発展している。たとえば、健康維持と環境保全に敏感な人が多く住んでいると言われるオレゴン州ポートランドでは、市の交通局が地場産業である「NIKE」をタイトル・スポンサーにつけて、2016年7月から自転車シェアリング・サービスを展開。スポンサー企業の「NIKETOWN」に引っ掛けて、自転車サービス名を「BIKETOWN」と銘打っているのも分かりやすい。料金は1分$0.08(約10円)で、1ヶ月契約でも19ドル(約2,000円)と手ごろで、ダウンタウンの中に1,000台の自転車と、125箇所のステーションが用意されている。おすすめの利用法は、30分以内の片道ライド(乗り捨て)だ。

 同サービスでは、スポンサー特徴を活かして、台数限定でNIKEの「エアマックス95」や「エアサファリ」などをモチーフにした自転車もあるので、NIKEファンにはたまらないはず。また、女の子たちも楽しく乗れる可愛いデザインの自転車も用意され、観光客でも気軽にトライしたくなるような遊びココロが随所に見られる。

 ポートランド市のように、市町村などの公共団体が運営する自転車シェアリングも年々各都市に広がっているため、同業界は今後ますます混戦しそうだ。

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