米ウォルマート、グーグルの自動運転車で送迎テスト

米ウォルマート、グーグルの自動運転車で送迎テスト

北米を制する小売業界の王者、ウォルマートが、元グーグル開発チームによる自動運転車、Waymoと提携し、顧客が購入した商品を自動運転車で受け取りに行けるシステム開発に取り組むことを発表した。オンラインの帝王、アマゾンドットコム社に対抗するための措置とみられている。


家に商品が配達されるアマゾンへの対抗策とは?

 グーグルを所有するアルファベット社の子会社である自動運転テクノロジーのWaymo(ウェイモ。元グーグル自動運転プロジェクト)が、北米に約5,000店舗を展開する小売業最王手のウォルマートと組み、パイロット・プログラムを開始することを発表した。ネット注文されたウォルマートの商品をWaymoの自動運転車で取りに行けるというシステムだという。

(C)Waymo

 オンラインで注文した商品が自宅まで届くアマゾンドットコム社のサービスとは異なり、ウォルマートではオンラインで注文した商品を最寄りの店舗で受け取ることができるサービスを行っている。新しいパイロット・プログラムでは、この商品の受け取り部分にWaymoの自動運転車を導入し、顧客がWaymoの送迎サービスを使用して商品を取り行けるようにすることが目的だ。Waymo自動運転車のプロモーション映像はこちら。

打倒アマゾン! 自動運転シャトルで快適ショッピング

 Waymoは現在、アリゾナ州にて「アーリー・ライダー・プログラム」と称した試乗試験を行っている。ウォルマートとの取り組みも、同プログラムの利用者などを対象に同州フェニックスの店舗と利用者間の送迎をテストケースとし、進められる予定だ。

 この取組みからも明らかであるが、Waymoは配車や送迎サービスだけでなく、配送などのビジネスモデルの構築が可能になる。ウォルマートはWaymoに先立って発表されたマイクロソフト社との業務提携などにより、新しい小売ビジネス業態を確立してアマゾンドットコム社に対抗していく構えだ。開発スピードが勝負の決め手になりそうな各社の戦い方に注目が集まっている。

参考記事:
https://www.npr.org/2018/07/25/632257414/walmart-to-test-self-driving-cars-for-grocery-pickup-service

この記事の寄稿者

関連する投稿


なぜ、アマゾンは毎日5,000本ものバナナを配り続けるのか?

なぜ、アマゾンは毎日5,000本ものバナナを配り続けるのか?

米アマゾン・ドットコム社の本社があるシアトルの街中で、無料のバナナ・スタンドを開始したのは2015年12月。昨年1月には配布100万本を達成し、来月末でスタンド開始から早3年が経とうとしている。同社は今後もバナナの配布を続ける予定だというが、なぜバナナなのだろう?


リベラルでも賛同しかねる、行き過ぎ人道支援

リベラルでも賛同しかねる、行き過ぎ人道支援

保守とリベラル派の対立が激化し「分断された」と言われるアメリカだが、実際には中道派も多く存在する。二つの異なる思想の間で様々な思いを抱く中道派の視点で、グッドイヤー・ジュンコが語る。シアトル市議会が大企業向けの新税をたった1カ月で撤回。リベラルでもうんざりするような「行き過ぎた人助け」の実態とは?


宅配からシフト? アメリカの「ミール・キット」は店頭販売

宅配からシフト? アメリカの「ミール・キット」は店頭販売

あらかじめレシピに合わせて必要な分量の食材や調味料がセットされた「ミール・キット」。食材を洗ったり、切ったりする必要がなく、同封レシピに沿って調理すれば30分以内で美味しい食事を楽しめるキットは宅配が主流だったが、アメリカでは「ミール・キット」がスーパーマーケットやドラッグストアで販売される方向にシフトしているという。


無人「買い物デリバリー車」が街をゆく?

無人「買い物デリバリー車」が街をゆく?

 一部の都心を除いては、車なしに生活することは不可能なアメリカ。ミルクひとつ買いに行くだけでも、車を走らせねばならない。そんな生活を一変させるかもしれない、夢のような一般家庭用向けの車の開発が進んでいる。その実態とは?


「Amazon Go」に対抗 米マイクロソフトが無人精算システムを開発中

「Amazon Go」に対抗 米マイクロソフトが無人精算システムを開発中

米アマゾンドットコム社が、鳴り物入りでオープンした無人精算システム小売店「Amazon Go」の存在を脅かすライバルが登場した。相手はアマゾン本社と同州内に本社を構えるマイクロソフト社だ。マイクロソフトの新開発システムは、アマゾンに対抗できるのだろうか?






最新の投稿


来年は「カツサンド」がアメリカのトレンドに?

来年は「カツサンド」がアメリカのトレンドに?

アメリカでは年末が近づくと発表される、来年の「レストラン・メニューのトレンド」予想。今年の食トレンドは、「サステーナブルなシーフード」、「手作り調味料」、メルロー・カットなど牛ステーキの「新カット」などだったが、来年は日本が誇るB級グルメ「カツサンド」が、アメリカのレストランにおけるトレンドになるらしい。


成功への選択「脱、暴飲暴食」2018年12月14日~12月20日

成功への選択「脱、暴飲暴食」2018年12月14日~12月20日

ロサンゼルスを拠点に多くのセレブリティを顧客に持つ運命鑑定家、サラ・セイヤスが送る「成功への選択」。算命学、数秘術、占星術などをベースにしたオリジナル手法を用いて、あなたが切り開くべき幸運への扉のヒントを毎週アドバイスします。さて、あなたのビジネスを成功に導くのは、どちらの選択肢でしょうか?


共和党の民意無視がアメリカを蝕む

共和党の民意無視がアメリカを蝕む

圧倒的にリベラル派が多く住むカルフォルニア州。同州在住でトランプ大統領に投票しなかったアメリカ人のひとりである著者が語る、今のアメリカのリアル。今回は、先の中間選挙で共和党州から民主党州に変わった州の現知事が、退任前に新しく就任する知事の権力を制限する法律を制定しようとする動きについて、著者の憤慨をまとめた。


アメリカで再注目されている「サードプレイス」の重要性

アメリカで再注目されている「サードプレイス」の重要性

日常生活の中で定期的に通えて、第三者と会話を交わせる場所「サードプレイス」が、個人や地域の活力を生み出す上で重要であると社会学者のレイ・オールデンバーグ氏が提唱したのは、今から約20年前のことだ。ネット社会が確立した今、アメリカでは再び、自宅でも職場でもない第三の場所、「サードプレイス」の重要性が注目されている。


マリファナ入り食品市場が広がるアメリカ

マリファナ入り食品市場が広がるアメリカ

マリファナ合法州が一段と増えたアメリカでは、葉に火をつけて吸引するだけでなく、成分を飲み物に混ぜたり、スイーツや料理に加えたりと、様々な嗜好品が誕生している。しかも、この市場は来年以降、さらに広がる見込みだという。


アクセスランキング


>>総合人気ランキング