アメリカで支持される出会い系アプリ 〜新しい恋愛の形〜

アメリカで支持される出会い系アプリ 〜新しい恋愛の形〜

ニューヨークにある名門コロンビア大学バーナードカレッジの学生、光田有希が、アメリカの大学生たちに人気のアプリやサービス、学生のトレンドなどの情報をお届けする。今回紹介するのは、周囲の大学生やシングルスたちから支持されている数々の出会い系アプリだ


女性のエンパワーメントを反映したアプリも

 よく耳にする出会い系アプリ。日本では知らない人とご飯を食べたり、デートするのは一見、危険なことと思われがちだ。しかしそんな「出会い系アプリ=危ない」という印象が優位となる日本とは異なり、アメリカの若者の間では、出会い系アプリは新しい出会いを得るための「手段」として捉える傾向が高い。

 日本と同様、アメリカにも目的に応じた複数の出会い系アプリがある。世界的に有名な恋愛アプリ「Tinder」(ティンダー)は、表示される他のユーザーの簡単なプロフィールを元に、そのユーザーが良いと思ったら〇、思わなかったら×と選択していき、“マッチ”(相互が〇を選択した状況)した場合のみ、メッセージの交換が可能になるシステムで知られている。簡易さと登録数の多さでティンダーが今も人気を博しているのは確かだが、アプリが女性目線ではないことや、長期にわたって交際することを視野に入れていない登録者が多いという現実もある。

 そういう点を改善すべく作られたのが 「Bumble」 (バンブル)という、女性からしかメッセージのやり取りをスタートできない仕組みにした恋愛アプリだ。使い方は前述のティンダーと同様だが、ティンダーとは異なり、バンブルの場合は「女性からイニシアティブをとる」というシステムなので、アメリカをはじめ、世界で注目されている女性のエンパワーメント運動の流れをしっかりと反映している。

目的別・出会い系アプリはどこまで進むのか?

 ほかにも様々な出会い系アプリがあるが、「Coffee Meets Bagel 」(コーヒー・ミーツ・ベーグル)というアプリでは、フェイスブック上で共通の友人がいるユーザーのみが表示される。このアプリでは、24時間以内にマッチできる回数が制限されており、「量より質」を大事にするとして、有名大学やビジネス・スクールに通うエリートたちにも人気のアプリだ。

 一方、「Seeking Arrangement」(シーキング・アレンジメント)は、いわゆるお互いの目的が明確な援助交際的カップルをマッチングさせるアプリだ。プロフィールには年収や職業が記載され、主に女性のユーザーはお金持ちを狙って相手を選抜する。「カップル」と言っても、「一回だけ食事に行く」だけの場合などもあり、このアプリの使い方は人それぞれだ。ここニューヨークにはウォールストリートなどの証券街で働くお金持ちや、企業のCEOなども多いため、若い女性や学生で、このアプリを通してお小遣い稼ぎをしようとする人によく会うのも現実だ。

 恋愛アプリは、何もかもがデジタル化された社会において欠かせないものになってきているように思う。登録するのも使うのも個人の自由だが、情報を悪用されたり、相手に騙されないように心がけて賢くアプリを使うことが重要だろう。これからも、もっとニッチなニーズに応じた恋愛アプリがでてくるに違いない。

この記事の寄稿者

1997年生まれ、21歳。東京都出身。青山学院初等部・中等部を卒業後、米国バージニア州の女子校、St. Margaret’s Schoolに2年通う。2015年にコネチカット州のWestminster Schoolに転校し、卒業。現在はニューヨークにあるコロンビア大学・バーナードカレッジにて都市計画と国際関係、教育を専攻し、国際貢献の分野を志している。

関連する投稿


アメリカの若者のエクササイズ事情:運動というライフスタイルのかたち

アメリカの若者のエクササイズ事情:運動というライフスタイルのかたち

ニューヨークにある名門コロンビア大学バーナードカレッジの学生、光田有希が、アメリカの大学生たちに人気のアプリやサービス、学生たちのトレンドなどの情報をお届けする。今回は、アメリカの若者たちのエクササイズのトレンドについてお届けする。


バスの中で瞑想?! ニューヨークの街を走るメディテーション・バス

バスの中で瞑想?! ニューヨークの街を走るメディテーション・バス

ニューヨークにある名門コロンビア大学バーナードカレッジの学生、光田有希が、アメリカの大学生たちに人気のアプリやサービス、学生のトレンドなどの情報をお届けする。今回紹介するのは、ストレスを抱えながら働く人が多いニューヨークのマンハッタンに登場した「モバイル・メディテーション・バス」だ。


エリートだけが会員になれるデーティング・アプリは社会問題?

エリートだけが会員になれるデーティング・アプリは社会問題?

  アメリカでも結婚相手やパートナーとの出会いに繋がるオンライン・デーティング・サービスの需要は高く、各社は年齢層や地域を限定したり、人種や宗教で括ったり、真剣度の差などを売りにして競っている。そんな中、「会員になれるのは、男女ともエリートのみ」と厳しく限定したデーティング・アプリが注目されている。


携帯ひとつでクリエイターになれる! アメリカで人気のアプリ「VSCO」

携帯ひとつでクリエイターになれる! アメリカで人気のアプリ「VSCO」

ニューヨークにある名門コロンビア大学バーナードカレッジの学生、光田有希が、アメリカの大学生たちに人気のアプリやサービス、学生のトレンドなどの情報をお届けする。今回紹介するのは、アメリカの若者たち、なかでも女子たちから圧倒的に支持されている写真加工アプリ「VSCO 」だ。


オペラ歌手の真冬の恋

オペラ歌手の真冬の恋

運命鑑定と開運アートで、ハリウッドセレブリティら、ビッグネームたちから愛される著者がこっそり伝える成功者たちの習慣とは?Sara Sayes(サラ・セイヤス)の『運命鑑定士がみたアメリカ人の幸福』。年の瀬になると著者の元には翌年の運勢鑑定が殺到するが、よい運気でも運が上がらない人もいるらしい。必ず開運するコツとは?






最新の投稿


大都市に住むアメリカ人たちが知らないテキサス人の真の姿

大都市に住むアメリカ人たちが知らないテキサス人の真の姿

米テキサス州に暮らすイスラム教徒のジャーナリスト・西森マリーが、米国内でも報道されにくい保守派の声やテキサス州など南部の住民たちの声をお届けするコラム。今回は、保守派が多く住むと言われるテキサス州で、人々はどのように軍人を見ているのかがわかるニュースにまつわる話。


学校よりも面白い? ホームスクールでオンライン教育

学校よりも面白い? ホームスクールでオンライン教育

アメリカでは多くの子供たちが学校には通わず、親が自宅で教える「ホームスクール」で勉強している。こうしたホームスクールの多くは、オンライン教育を上手に取り入れており、数あるオンライン・プログラムの中には、『ハリー・ポッター』がテーマの科学の授業などもあり、人気を呼んでいる。


リサイクルよりも環境に優しい店がNYに登場! 容器持参で食材を買う

リサイクルよりも環境に優しい店がNYに登場! 容器持参で食材を買う

食材の買い物には、持参したエコバックを使用する人が増えたが、それでも店が用意したビニールの買い物袋を使用する人は後を絶たない。また、買い物袋だけでなく、パッケージ容器などのプラスティック製品はリサイクルできないものが多く、ゴミはなかなか減らない。そんな現状を変えるべく、さらに環境に優しい店が登場し、話題を呼んでいる。


成功への選択「防寒具」2019年2月15日~2月21日

成功への選択「防寒具」2019年2月15日~2月21日

ロサンゼルスを拠点に多くのセレブリティを顧客に持つ運命鑑定家、サラ・セイヤスが送る「成功への選択」。算命学、数秘術、占星術などをベースにしたオリジナル手法を用いて、あなたが切り開くべき幸運への扉のヒントを毎週アドバイスします。さて、あなたのビジネスを成功に導くのは、どちらの選択肢でしょうか?


【Red vs. Blue】右派には悪夢 左派が熱狂するアレクサンドリア・オカシオ=コルテス

【Red vs. Blue】右派には悪夢 左派が熱狂するアレクサンドリア・オカシオ=コルテス

米二大政党、共和党と民主党。保守派共和党の公式カラーは赤、リベラル派民主党は青。アメリカの分断は両者の意見が大きく異なるためだ。当連載ではアメリカで報道された新聞記事について各派のアメリカ人が見解を披露する。今回は下院リベラル派の新人女性議員、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス氏が全米の注目を浴びていることについて。


アクセスランキング


>>総合人気ランキング