アマゾンCEOベゾス氏、20億ドルの慈善ファンドを立ち上げ

アマゾンCEOベゾス氏、20億ドルの慈善ファンドを立ち上げ

米アマゾンドットコムの創業者でCEOのジェフ・ベゾス氏が14日、20億ドル(約2,240億円)の慈善ファンド「Bezos Day One Fund」を立ち上げたことを公式ツイッターで発表した。このファンドは、ホームレス支援と幼児教育にフォーカスするもので、今年3月のForbes誌の長者番付の1位になったベゾス氏がこれまで行った寄付の中で最大のものとなる。


「Day One(デイ・ワン)」という名称の意味

 米アマゾンドットコムの創業者でCEOであり、今年の長寿番付1位のジェフ・ベゾス氏が、20億ドルの慈善ファンド「Bezos Day One Fund」を立ち上げたことを公式ツイッターで発表した。このファンドは、ホームレス支援と教育の2つの課題にフォーカスするもので、「Day One Families Fund」ではホームレス支援団体などをサポートし、「Day One Academies Fund」では「モンテッソーリ教育」方式を採用する無料の幼稚園網を創立するという。

 ベゾス氏が慈善ファンドの名称に用いた「Day One(デイ・ワン)」は、同氏が1997年のアマゾン上場以来、株主に向けた年次書簡に添えている「常に“Day One(ビジネスを始めた日)”のつもりでアマゾンを運営する」という理念に由来する。ファミリー・ファンドでは「子供たちを屋外には寝かせない」こと、アカデミック・ファンドでは「学び、発明し、進歩する」をモットーに進めていくようだ。

ベソス氏の姿勢と寄付先の注目度

 ベゾス氏(54歳)は、今年3月のForbes誌の長者番付で首位に立った。番付発表時点の同氏の資産総額は1,120億ドル(約11兆8,500億円)だったが、現在は1,640億ドル(約1.8兆円)に達していると言われる。昨年10月に同じくシアトル近郊に住むマイクロソフト創設者のビル・ゲイツ氏を抜いて世界一となった。

 同氏は、今年1月に「ドリーマー」と呼ばれる、幼少時に親に連れられて米国に不法入国した高校生1,000名に対し、大学の奨学金を支援する目的で、3,300万ドルを非営利団体「TheDream.US」に寄付している。米オバマ前大統領が、2012年に導入した移民政策「DACA(若年移民に対する国外強制退去の延期措)」では、不法入国した子供たちは強制国外退去処分を免除されていたが、現トランプ大統領が昨年9月にDACA制度を撤廃する方針を決定。しかし反対する声が多く、撤廃にはまだ至っていない。

 また、ベゾス氏は今月、退役軍人を議会に送り込むことを目的としたスーパーPAC(政治活動特別委員会)にも1,000万ドルを寄付したばかり。寄付先の「名誉の基金(With Honorz)」は民主党と共和党の両党から立候補する退役軍人20名を資金援助するもので、この寄付には米大手ウォルマート創設者一家のジム・ウォルトン氏、元スターバックスCEOのハワード・シュルツ氏なども参加している。この基金は保守でもリベラルでもない中立路線だが、同氏はリベラルなワシントン州で昨年、同性婚の権利擁護運動がおきた際に250万ドルを寄付している。

 ベゾス氏は何に寄付をして、誰をサポートするのか。ワシントン・ポスト社のオーナーでもあり、彼ほどの資産を持った企業家が今後どのように社会に貢献していくのか、氏の動向に世界中から注目が集まっている。

参考記事:
https://www.usatoday.com/story/tech/science/2018/09/13/amazon-ceo-jeff-bezos-announces-2-billion-charity-fund/1289788002/

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