アジア人モデルだけのファッション・ショーに歓声

アジア人モデルだけのファッション・ショーに歓声

ファッショナブルな人たちの憧れである「ニューヨーク・ファッションウィーク」。先月行われた来春夏のコレクションを紹介する「New York Woman SS 2019」に参加したデザイナーのクラウディア・リーが、ランウェイを歩く全モデルにアジア人を起用し、服だけでなく、その「メッセージ」に対して歓声があがった。


欧米人はアジア人種の区別がつかない

 先月ニューヨークで開催されたファッションウィークで歓声があがったデザイナー、クラウディア・リーのランウェイ・ショーでは、モデルの全員がアジア人だった。

 私たち日本人からすると、日本人と韓国人、中国人、タイ人、ベトナム人、フィリピン人はまったく異なる外見に見えるが、欧米人にはアジア人の国や人種の違いが全くつかないという人も多い。従って「私は日本人です」と伝えても、「あら、あなたは中国語を話せるのね」という不思議な反応をされることも少なくない。

 そんな中、多くのメディアやファッショニスタたちが集まるニューヨークのファッションウィークにおけるクラウディア・リーのメッセージは話題になった。レディーガガの衣装を手掛けるデザイナーの元でキャリアを積み、2015年に自身のブランド「CLAUDIA LI」を立ち上げると、めきめきと頭角を現し、今や世界から注目を浴びているデザイナーのひとりだ。

そのランウェイの様子を映した映像はこちら。

同じ顔に見えても“驚くほどの多様性”を表現

 今回クラウディア・リーがランウェイで表現したかったことは、「驚くほどの多様性」と「アジア人の個性」。先述の通り、アメリカでは見分けがつかないという理由から、アジア人は一括りにされやすい。ファッション業界では、その傾向が顕著だ。しかし、みんなそれぞれのバックグラウンドと出身国があり、外見も文化背景も行動の仕方も異なる。これこそ、彼女が伝えたかったストレートなショーのメッセージだ。

 クラウディアは、ショーのバックステージで取材陣に、「アジア人とは、ひとつのナショナリティーではない。中国人だけでも、日本人だけでもなく、私のランウェイにはアジアの至るところから来た女の子たちが上がる。今こそ“アジアン・ビューティー”という一括りの観念から脱却するとき」と力強く語り、多くのソーシャルメディアは彼女のランウェイを賞賛。「素晴らしい」、「とても大切なこと」などのポストがSNSに溢れ、アジア人を代表するファッション・デザイナーへの感謝を表した。

 「アジア人はみな同じ顔」という欧米のステレオタイプを逆手にとったメッセージを掲げた今回のショーは、「表情に乏しく、何を考えているかわからない」という言われやすいアジア人のイメージを少しは変える、大きな意味があったのではないだろうか。

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