少年が実業家に?! 環境を守るシャンプーを生んだ斬新なアイデア

少年が実業家に?! 環境を守るシャンプーを生んだ斬新なアイデア

アメリカのビジネス業界において、このところ特に注目度が高いエリアのひとつが「環境問題を考慮した商品」の開発だ。プラスチック製品を廃止する動きが高まる中で、ある少年の斬新なアイデアから生まれた新たなビジネスが話題を呼んでいる。


プラスチック廃止を見越したアイデアを打ち出した少年

 日本でも最近は「プラスチック製ストロー」を廃止する動きが起きているが、アメリカでは廃止の先を見た、さらに一歩進んだ試みが始まっている。

 その試みのひとつに、ある少年のアイデアが製品化に結びついた注目ケースがある。2016年に米人気TV番組「シャーク・タンク」(アメリカ版「マネーの虎」)で、当時14歳だった少年、ベンジャミン・スターン君が自身のアイデアをプレゼンしたところ、億万長者の投資家として知られる実業家マーク・キューバン( Mark Cuban)氏が約1千万円の投資を申し出て話題をさらった。そのアイデアとは、「ボトルが必要ないシャンプー」だ。

 スターン君は高校を卒業後、クラウド・ファンディングの「Indigogo」で商品開発の支援キャンペーンを行い、たった3日で目標額の200%を達成させた。そして今年、そのアイデアである「NOHBO Drops」を見事、商品化させたのだ。

 サロン・クオリティーの「オールインワン・シャンプー」で、ヘア・コンディショナーと、ボディーウォッシュと、シェービング・クリームの役割も果たすオール・ナチュラルの植物性由来原料で生成されたシャンプーを、水に溶ける小さなパウチに入れた画期的なその商品の映像はこちら。

環境に優しいだけでなく、利便性もファッション性もある秀逸商品

 アメリカ製のオールインワン・シャンプーと聞くと、香りが強いイメージを抱きがちだが、この水に溶けるドロップはローズマリー・ミントとサンダルウッドの軽めの香り。現在の購入方法はオンライン販売のみで、15ポッド入りで$10。しかし人気沸騰中のため、今オンラインで購入しても、配送されるのは冬になるそうだ。商品の予約は NOHBO Drops の公式サイトで出来る。

 「プラスチック製の容器をバスルームからなくそう」というメッセージと共に、エコ・フレンドリーな商品を提供する同社は、「環境問題に配慮する」こと以外にも、ポッドの手軽さや旅行などに携帯する利便性、ボトルが必要なくなったことで生まれるスペース(省スペース)の利点なども打ち出している。

 「地球にやさしくありたい」と考える人や、「メッセージ性のある商品を買いたい」という人たちが徐々に増えているアメリカ。星の数ほどあるシャンプーやコンディショナー製品の中から、「エコや社会性を意識した商品」を選ぶ消費者もますます増えそうな気配の中、10代の少年が打ち出した、まったく新しいアイデアのエコ商品の今後の展開に期待大だ。

この記事の寄稿者

関連する投稿


学生たちを借金から解放させた米実業家に賞賛の声

学生たちを借金から解放させた米実業家に賞賛の声

大学の学費が高額なことで知られるアメリカ。親が裕福ではない限り、大抵の学生が卒業後に返済が始まる学生ローンを受けて進学するため、借金を抱えながら社会人になる。それでは若者たちが夢に向かいにくいと、ある実業家が大学を卒業する生徒、約400人分の学生ローン、総額約44億円を肩代わりすると発表。感動と賞賛の声がアメリカを駆け巡った。


知られざる米南部の高い“コンサバ度”

知られざる米南部の高い“コンサバ度”

NYやLAなどの沿岸都市部に比べると、圧倒的に知られていないアメリカ南部。その文化、習慣、宗教観などをアーカンソー州よりジョーンズ千穂が紹介するコラム『アメリカ南部のライフスタイル』。今回は沿岸部大都市に比べると驚くほど保守的な文化を誇る南部地域で、著者が経験したことを交えてそのコンサバ度合いを紹介する。


再生紙はもはや常識? 環境に優しいファストフード

再生紙はもはや常識? 環境に優しいファストフード

アメリカのファストフード企業の多くは、このところ環境配慮を全面に押し出したマーケティングを行っている。環境配慮の一環としてパッケージに再生紙を利用し、プラスチック・ストローを廃止し、パッケージのリサイクルなどを行うだけでなく、商品を包むパッケージの全てを「堆肥化可能なもの」にしたという企業も現れた。


ストリーミング市場を制する米ネットフリックス、加入者数が歴代最大

ストリーミング市場を制する米ネットフリックス、加入者数が歴代最大

世界最大の動画ストリーミング配信企業、米ネットフリックスが、今年の第1四半期の業績を発表し、加入者数は前年同期比8%増で歴代最大の1億4,890万人だと明らかにした。アップルとディズニーの参入で競争が激化するストリーミング市場で今後の伸び悩みが懸念される同社だが、他社との差別化で躍進を続ける構えだ。


【Red vs. Blue】あのシェル石油がパリ協定を支持! 米国のロビー支援をやめると発表

【Red vs. Blue】あのシェル石油がパリ協定を支持! 米国のロビー支援をやめると発表

米二大政党、共和党と民主党。保守派共和党の公式カラーは赤、リベラル派民主党は青。アメリカの分断は両者の意見が大きく異なるためだ。当連載ではアメリカで報道された新聞記事について各派のアメリカ人が見解を披露する。今回は世界的な大企業のシェル石油が気候変動抑制を支持し、長年の米国でのロビー活動をやめると発表したことについて。






最新の投稿


今週の神秘ナンバー占い(2019年6月14日~20日)

今週の神秘ナンバー占い(2019年6月14日~20日)

当たりすぎて怖い? ロサンゼルスを拠点に多くのセレブリティを顧客に持つ運命鑑定家、サラ・セイヤスがお届けする今週の神秘ナンバー占い。神秘ナンバーとは、東洋数秘術、西洋数秘術、アステカ秘術など複数の占術をベースに導き出す、運気を読み解く数字のこと。あなたの運勢はどのように変化する?!


【Red vs. Blue】日本でのトランプ大統領の発言に、アメリカ国民はどう思ったか?

【Red vs. Blue】日本でのトランプ大統領の発言に、アメリカ国民はどう思ったか?

米二大政党、共和党と民主党。保守派共和党の公式カラーは赤、リベラル派民主党は青。当連載ではアメリカで報道された新聞記事について各派のアメリカ人が見解を披露する。今回は先月、日本に新元号初の国賓として訪れたトランプ米大統領が、日本で開催された記者会見で自国の政敵の悪口を言い、金正恩の発言をサポートしたことについて。


再選活動本格始動! トランプ大統領とディナーを食べたい人、募集中

再選活動本格始動! トランプ大統領とディナーを食べたい人、募集中

毎度お騒がせのドナルド・トランプ大統領が、「彼とディナーを一緒に食べたい人」を募集している。来年の大統領選挙での再選に備えたPR活動の一環だ。公式HPで応募がスタートされるや否や、ネット上は大騒ぎになっている。


国境警備員の仕事は子守じゃない! 民主党が招いた不法移民激増の危機

国境警備員の仕事は子守じゃない! 民主党が招いた不法移民激増の危機

米テキサス州に暮らすイスラム教徒のジャーナリスト・西森マリーが、米国内でも報道されにくい保守派の声やテキサス州など南部の住民たちの声をお届けするコラム。今回はメキシコ国境があるテキサス州の住人だからこそ見える国境警備隊と不法移民たちの日常と、保守派は不法移民の激増をどう見ているのかについて。


デートを盛り上げる小道具が定期的に送られてくる宅配とは?

デートを盛り上げる小道具が定期的に送られてくる宅配とは?

「デートがマンネリ化している…」と思ってはいても、毎回、次のデートのアイデアを考えて、その準備をする時間が作れる人は、そう多くはないだろう。そんな悩みを抱えるアメリカのカップルたちに代わって、次回のデートを盛り上げる企画を考え、それに伴うグッズを宅配してくれる変わったサービスがある。


アクセスランキング


>>総合人気ランキング