トランプ大統領、米国の「生得権」を廃止する意向を表明

トランプ大統領、米国の「生得権」を廃止する意向を表明

「アメリカで生まれた子供は自動的に米国民である」という米合衆国憲法は、150年前から継続するものだ。しかし、米中間選挙を直前に控えた10月31日、トランプ大統領は、その憲法を廃止する大統領令を発令する意向であることをTV番組のインタビューで述べ、世界を驚かせている。この大統領令の発令は合法なのか?


親が米国人ではないのに自動的に子供が米国人になれるのはおかしい

 移民に対する強硬な姿勢を貫くトランプ大統領が、米ケーブルTV局HBOの番組内のインタビューで、150年前から続く米合衆国憲法における生得権を廃止するつもりだと話し、「移民の国アメリカ」の根幹を揺るがす発言だとして大きな論議を呼んでいる。

 米合衆国憲法修正第14条には、“All persons born or naturalized in the United States and subject to the jurisdiction thereof, are citizens of the United States and of the State wherein they reside.”(アメリカ合衆国で生まれ、あるいは帰化した者、およびその司法権に属することになった者すべてはアメリカ合衆国市民であり、その人が住む州の市民である)と記載されており、さらに「合衆国市民の特権または免除権を制限してはならない」等とも記されている。

 この憲法は自由の国アメリカの象徴としても知られており、この憲法のもと、「子供にアメリカ国籍を与えたい」と、日本人を含む世界中から大勢の人たちが意図的にアメリカで出産してきたことも周知の事実だ。しかし、移民に厳しい姿勢を打ち出すトランプ大統領は、自身の支持率が試される中間選挙を目前に控え、150年間継続してきた憲法に異議を唱えたのである。

中間選挙に照準を合わせた爆弾発言 移民に強硬な自分をアピール

 トランプ大統領は、この大統領令をいつ発令するかは明らかにしていない。しかも、大統領令によって米国憲法を改定するには長い年月がかかる上(法的に発令可能なものか否かの裁判所における審議も含め)、大統領自身が属する共和党内からも、この大統領発言については批判的な声が高い。よって、この発言に即効力はないと考えられるが、この発言が移民に批判的な支持者たちに大きなインパクトを与えたのは明らかだ。

 トランプ大統領はこの爆弾発言の前日に、南米からアメリカを目指して行進を続ける数千人もの「亡命希望者のキャラバン」の北上に備えて、5,200人からなる軍隊をメキシコとの国境警備に派遣することを発表したばかり。11月6日(日本時間7日)に
控えた中間選挙を控え、この大統領発言が投票結果にどう反映されるのか、米国内外で注目されている。

参考記事:CNN
Trump claims he can defy Constitution and end birthright citizenship

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