ポリオ似の謎の病におびえるアメリカ

ポリオ似の謎の病におびえるアメリカ

5歳以下の子供の感染率が高いことから、「小児麻痺」と呼ばれることも多いポリオ。人から人に感染する治療法がない難病だ。1988年以降、発症数は99.9%減少した病気だが、このポリオに“似た病気”がアメリカで増加しているという。


原因不明、回復率が極めて低い病気が増加

 治療法がないが、予防すれば防げる病気と言われているポリオ。感染力が高いため、1960年には日本でも患者数が5,000人を超えるほど流行したが、生ポリオ・ワクチンの導入により、1980年に感染者が一例あったのを最後に、現在まで新たな野生ポリオ・ウイルスの感染は確認されていない。世界的にも発症数は99.9%減少していたが、そのポリオに酷似する病がアメリカ国内で広がりを見せており、市民を不安にさせている。

 この病気は、AFM(Acute Flaccid Myelitis/急性弛緩性脊髄炎)と呼ばれるもので、ポリオには似ているが異なる病気だ。神経系に影響して麻痺をもたらす病気で、発症者の年齢は18歳以下、平均患者年齢は4歳だという。しかも回復率が悪い病気で、100人あたりの感染者の中で回復するのはわずか3%足らずだという。

医療費が高いアメリカで、子供を抱える親たちの不安

 最初は風邪に似た症状が出るが、気づいた時には既に進行していることが多い。「手足に力が入らないる」、「顔や目尻が垂れ下がる」、「食べ物が呑み込めない」などが典型的な症状だ。この病気は過去4年間で急増しているが、今年は9月以降に患者数が急増。全米22州で罹患が62件確認されているが、感染の疑いを含めると127件になる。ポリオと同様に治療法がなく、しかも感染経路が未だに不明だ。特定の州にだけ感染者がみられるわけではないため、地理的問題で感染するとも考えにくい。

 小児感染症の権威でコロラド州立子供病院の医師であるケビン・マスカー博士は、第四の波として、この病気が2020年にさらに流行する恐れがあることを指摘。公衆衛生上の最優先課題として全米各都市が、政府予算を捻出する必要があると語っている。

 アメリカはとにかく医療費が高い国だ。検査を繰り返したり、長期入院をするようなことになれば、想像もつかないような医療費が請求されることになるだろう。慎ましい生活をしている家庭であれば、一気に破産してしまうことにもなり兼ねない。小さな子供を持つ親たちは、気が気ではないだろう。

参考記事:
https://www.cnn.com/2018/11/26/health/acute-flaccid-myelitis-afm-numbers/index.html

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