来年は「カツサンド」がアメリカのトレンドに?

来年は「カツサンド」がアメリカのトレンドに?

アメリカでは年末が近づくと発表される、来年の「レストラン・メニューのトレンド」予想。今年の食トレンドは、「サステーナブルなシーフード」、「手作り調味料」、メルロー・カットなど牛ステーキの「新カット」などだったが、来年は日本が誇るB級グルメ「カツサンド」が、アメリカのレストランにおけるトレンドになるらしい。


2019年の食トレンドに「カツサンド」が!

 ニューヨークにあるフード&レストラン・コンサルタント会社、Baum+Whitemanが、「2019年のフード・トレンド予測」の報告書を発表した。これは、アメリカのレストランにおけるメニューのトレンドに特化したもので、次なる一年の食のトレンドやレストラン業界の来年の動向などを予測し、分析している。

 それによると、来年は日本でお馴染みの「カツサンド」が、アメリカのレストラン(コンビニではなく)のメニューのトレンドになるらしい。しかも、英語のスペルならば「Katsu Sandwich」になるべきところ、日本語の発音にならって最後尾の発音が力強い「ド」となるよう、最後尾にあえて「O」を加え、「Katsu Sando」と表記されている点も見逃せない。一体なぜ、アメリカでこれほど日本のカツサンドが注目されているのだろうか?

超高級牛カツサンドと、不景気から来る親近感

 ニューヨークのマンハッタンに今年6月にオープンした“超高級”カツサンド専門レストラン「Don Wagyu」では、日本では当たり前の豚カツではなく、あえて牛のカツサンドを1日200食限定で提供している。しかも、この店のメニューは三種類の牛カツサンドのみ。最もお手頃なカリフォルニア産の和牛で作られたカツサンドは、3切れで$28(約2,900円)、A5宮崎和牛カツサンドなら$80(約8,200円)。そして、日本産のA5 Ozaki牛のカツサンドなら、3切れで$185ドル(約1万8,500円)だ。

 たった3切れで2万円近くする「東京からきたビーフカツサンド」は、ニューヨークの同店の人気と共に瞬く間にインスタグラムで話題になった。同様のコンセプト(高額または限定数のみ提供)の類似店がニューヨークはもとより、ヒューストン、ロンドン、シドニーにも広がったことや、米各地にある和食店がこのトレンドに乗って、こぞって日本の喫茶店スタイルのカツサンドをメニューに加えたことも、「カツサンドが2019年のトレンドになる」という予測の一因になっているようだ。

 アメリカ人はそもそも「揚げ物好き」な国民だ。食材に厚い衣をつけて油で揚げるフリッターと呼ばれる料理が一般的なため、例えば日本の天ぷらの普及などは早かったと言われている。シュニッツェル(薄切り仔牛肉のカツレツ)や、ファストフードの定番でもあるフライドチキン・バーガーに少し似ている点も、「カツサンド」がアメリカで受け入れられやすい理由らしい。

 最近はインスタグラムでも、#katsusandoという微笑ましいハッシュダグのもと、美味しそうなカツサンドの写真があちこちで毎日掲載されている。前述のコンサルティング会社によると、「カツサンドのカツの中身は牛肉、豚肉、鶏肉、シュリンプなど何でもよく、千切りキャベツだけでなく、シャルロットや生姜、アリオリを加えるなど様々なバージョンが考えられる」とのことだが、それを聞いて「それはもはや、カツサンドではない!」と憤慨しそうになるのは、きっと日本人だけなのだろう。

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