
米国のマティス国防長官は3日、シンガポールで開催中の「アジア安全保障会議」で演説を行い、中国による南シナ海や東シナ海での強硬姿勢を念頭に国際法順守を強く求めた。この発言の背景には、中国が自国の海域を広げるために、南シナ海のミスチーフ礁近くに作った人工島の存在がある。その人工島の航海周囲12マイルを中国の海域とは認めないことを表すために、米軍は つい最近もその12マイルを航海して訓練を行ったばかりだ。
これはトランプ政権になってから初のオペレーション。米政府関係者によると、軍艦は12マイルが中国のものではないことを強調するために、そこで救命救助の練習を行ったという。しかし、米国防総省スポークスマンは、「船主が自由に選定できる航路(freedom of navigation)は特定の国に向けて行うものではなく、国防総省はこれらのオペレーションに関する報告はすべて年間報告にて発表する」とし、この人工島周辺の航海についてはコメントしなかった。