アメリカで今、最も有名な日本人「こんまり」のメソッドが炎上中?

アメリカで今、最も有名な日本人「こんまり」のメソッドが炎上中?

日本で2010年に出版された『人生がときめく片付けの魔法』が100万部を超えるベストセラーになった“片付けコンサルタント”の近藤麻理恵さん。アメリカでの人気が高まり、Netflixの冠番組も大反響を呼んでいるが、フォロワーの賞賛意見と共に、「こんまりの言うことなど聞くな」という反対意見も飛び交い、SNSを賑わせている。


“Does it spark joy?” 日本人がアメリカに起こしたセンセーション

 “Does it spark joy?” (トキメキますか?)が流行語にもなりそうな勢いでアメリカに旋風を巻き起こしている。これは、日本では100万部を超えるベストセラー『人生がときめく片付けの魔法』を出版した“片付けコンサルタント”として既に知られている近藤麻理恵さんのセリフ。同書の翻訳版はアメリカでもベストセラーとなり、『タイム』誌の「世界で最も影響力のある100人」にも選ばれたことがある近藤さんは、「Konmari」(こんまり)メソッドの提唱者としてアメリカでも認知されつつあったが、自らの名を冠したNetflixのオリジナル・シリーズ「Tidying Up with Marie Kondo」が放映されると大反響を呼び、今まさに時の人となっている。

 この番組は日本のNetflixでも今年から配信が開始されているのでご存知の方も多いだろう。アメリカでは同番組はプロのインテリア・デザイナーから一般家庭の主婦たちにまで幅広い人々に影響を与えており、放映の翌日に職場で「妻が僕の大切なコレクションを見せながら、Does this spark joy?(これにトキメキ感じるか?)と聞いてきた」とか、「家族が急に家中の片付けを始めた。掃除の人を解約できたから良かったが、何があったのだろう?」という世間話が飛び交うほどだ。

 また、放映の翌日には、番組に感化された大勢の人々が家を片付けて、いろんなものを寄付するために赤十字やGood Willのような大規模なスリフトショップ(中古品販売所※)に持ちこむため、寄付をするために並ぶ順番待ちの列ができる。その様子をとらえた写真がインスタグラムなどのSNSで拡散され、逆に「スリフトショップで掘り出し物を探すなら今が狙いどき!」という声も上がっているとか。そんな番組放映後のサイドエフェクトも話題になり、「Konmari」の名前とメソッドは、なお一層アメリカ社会で広まりを見せている。

片付けメソッドが受け入れられないのは、外国人恐怖症だから?

 同番組では、出演者家族の奥深いドラマもあり、片付けることによって忘れていた大切なものを思い出したり、絆を深めたりするシーンも描かれる。そのため、近藤さんは、片付けコンサルタントという顔だけではなく、メンターのような役割も果たしている。視聴者はそれに共感したり、感動した余韻に浸ることで、つい自分も周囲を片づけたくなってしまうのだろう。

 近藤さんはまず初めに正座をして目を閉じ、家に挨拶をする。この様子はどこか禅などの東洋のスピリチャルなものを彷彿させるが、日本人である彼女の丁寧な対応や所作と相まって、異文化として意外にも多くのアメリカ人にすんなりと受け入れられているようだ。また、ものを捨てる際に「ありがとう」とお礼を言うあたりは、「今あるものに感謝する」というクリスチャンの信仰とも合致しているため、「そういえば今までは家や物に感謝を表したことがなかった」と共感する人も多いという。

 しかし、人気が出れば当然、それに異議を唱える人も大勢出てくる。例えば近藤さんが提唱する内容と実際には異なる「本を30冊しか持てない説」などには、怒る意見がSNSに踊り、炎上している。また、そうした議論を発端に「アメリカ人は他人から指図されたくないのだ」とか、「こんまりに賛同できないのは外国人恐怖症だから」などと、「片付けメソッド」を大きく飛び越えて、さまざまな議論が展開していることもニュースになっている。

 これほど話題になる番組が何シリーズまで続くのか、行方が楽しみだ。

スリフトショップ(※)
中古品特価販売所。一般から寄付されたものを販売した売り上げ金が貧困層の教育費などの寄付に当てられる。

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