自転車シェアのLIME、カー・シェアリングへ参入

自転車シェアのLIME、カー・シェアリングへ参入

世界100都市以上で自転車シェア・サービスを展開している「Lime」。自転車から電動自転車、電動スクーターのシェアへとビジネスを拡大させてきたが、昨年末に自動車をシェアする「Lime Pod」をワシントン州シアトル市にて開始した。すでに大手自動車企業2社がシェア・サービスを展開している同市において「Lime」に勝算はあるのか?


自転車シェアの技術を採用 QRコードで簡単に車のドアロックを開閉

 ライム色の自転車が目印の「Lime」は、「乗りたいときに乗りたい分だけ乗り、どこでも乗り捨てできる自転車シェア・サービス」を提供する、サンフランシスコに本拠地を持つスタートアップ企業だ。アメリカには自転車シェア・サービスを提供する企業や自治体は山ほどあるが、同社は世界100都市以上で自転車シェア・サービスを展開中だ。そんな彼らが昨年末、ワシントン州シアトル市で自動車シェア「Lime Pod」を開始した。

 「Lime Pod」の車両には、おしゃれでスポーティーなイタリア車のFiatを採用。小さな車だが4人乗りで、小回りが利くため路上駐車もしやすい。現状はまだ電気自動車ではないが、徐々に電気自動車に移行していきたいとのこと。また、大手自動車会社が運営する自動車シェア・サービスでは専用アプリにその都度、個別コードを入力してドアのロックを開閉しなければならないのに対し、「Lime Pod」では車体に貼られたQRコードをスマホにかざすだけで簡単にドアの鍵が開閉できるのが特徴だ。これは同社が培った自転車シェア・サービスで使用しているQRコードと同じシステムで、大手競合他社と大きく異なるセールスポイントだという。この「Lime Pod」の利用法がわかる映像はこちら。

大手企業2社を相手に勝算はあるのか?

 シアトル市は交通渋滞を減らすことに繋がる事業に協力的なため、すでに大手企業が運営する自動車シェア・サービス、「Car2Go」と「ReachNow」の2社がビジネスを展開している。「Car2Go」はメルセデスベンツのダイムラー社、「ReachNow」はBMW社が所有するサービスで、両社とも市内に約700台の車両があり、「Car2Go」はシアトル市内だけでも12万8千人もの会員がいる。しかも、この2社は自動車シェア・サービス事業を合併する予定を発表しており、合併後は電気自動車の充電ステーションやアプリの共有、配車サービスのプランなどを協力して進めていくようだ。

 「Lime Pod」の料金は1分の走行につき、40セント(約40円)と競合二社よりも5セント安いが、ドアの鍵を開けるときに1ドル(約100円)が加算される。これは乗車時間によっては競合より高くなる可能性がある。また、事業は車両台数500台からのスタートだ(年内に1,500台を目指す予定)。Lime社にとっては、なかなか厳しい戦いになりそうだが、時代が求めるシェアリング・サービスが増えることは、消費者にとってはプラスになりそうだ。

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