学校よりも面白い? ホームスクールでオンライン教育

学校よりも面白い? ホームスクールでオンライン教育

アメリカでは多くの子供たちが学校には通わず、親が自宅で教える「ホームスクール」で勉強している。こうしたホームスクールの多くは、オンライン教育を上手に取り入れており、数あるオンライン・プログラムの中には、『ハリー・ポッター』がテーマの科学の授業などもあり、人気を呼んでいる。


ホームスクールが盛んなアメリカ

 アメリカでは、「ホームスクール」が盛んだ。ホームスクールとは、子供を学校には通わせず、自宅や「コープ」と呼ばれるコミュニティーのグループで勉強を教える仕組みのこと。ホームスクールは国への登録の義務がないため、正確な数は把握しにくいとされているが、現在全米で推定150万人を超える子供たちが、ホームスクールで学んでいると言われている。

 こうした子供たちは、自分にあったプログラムを上手に選択する必要があるが、なかでも最近注目を集めているのが、オンライン教育システム「Outschool」だ。2015年に、カリフォルニア州サンフランシスコを拠点に創設されて以来、ユニークなプログラム構成が話題となって、ユーザー数を確実に増やしている。同サイトは、教育プログラムのマーケットプレイスで、現在4,000以上のプログラムをライブで聴講できる。そのなかには、『ハリー・ポッター』をテーマにした科学の授業や、子供向け瞑想の授業など変わったプログラムもある。Outschoolの概要がわかる映像はこちら。

あまり知られていない、ホームスクールの背景

 ホームスクール用のプログラムは星の数ほどあるが、かなりの数を占めるのは、キリスト教をベースにしたプログラムだ。これには必然的な背景がある。現在、アメリカの公立の学校では、様々な異なる宗教への配慮から、特定の宗教に基づく教育を行わない。そのため場合によっては、たとえばキリスト教を信仰する子供に対しても、イスラム教の教えやユダヤ教の教えを授業で紹介することもある。しかし、キリスト教を信仰する親たちからは、「信仰上の教えと、学校教育の間で小さな子供が混乱してしまう」という声が後を絶たないのである。熱心な信者ほど、そのことを危惧する度合いが高く、結果的にそういう人たちの多くがホームスクールを選択する流れになるのである。

 前出の「コープ」と呼ばれるグループ学習も、教会のグループが運営していることが多い。アメリカはカトリック、プロテスタントを足すと、キリスト教徒は人口の70%以上にもなる。アメリカは私たち日本人が想像するよりも、キリスト教の信仰を生活の中心に置く人が大勢いるのである。

 しかし、ここで紹介した「Outschool」は、キリスト教に基づくプログラムではなく、同プログラムは日本からも受講可能だ。

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