ミレニアル世代は瓶より、缶入りワインが好き?

ミレニアル世代は瓶より、缶入りワインが好き?

ワインといえば、コルク栓がついた瓶をイメージするのが一般的だが、アメリカのワイン売り場には缶ワインが増えている。高級ワイナリーで缶入りのワインを作り始めたり、スーパーマーケット・チェーンがオリジナル缶ワインを出したりと、ワイン市場に新風が吹いている。


缶入りワイン、1年で売り上げ43%増

 これまでは、その珍しさで注目されていた缶入りのワインが、アメリカのワイン市場で急成長している。2017年から2018年の1年間で43%の売り上げ増、45ミリオンドル(約5億円)の市場に拡大した。

 瓶入りのワインが主であるワイン市場の中で、缶入りワインは現状約0.2%という極小さなシェアしかないが、ニールセン社の調査によると、最も成長が著しい商品だという。

 また、フルボトルに比べて量が少なく値段も安い缶ワインなら、消費者にいろんなワインを試してもらえるというメーカー側の利点もある。ここ数年で、缶ワインを作っているメーカーは100社を超え、フランシス・コッポラなど値の張るワインも作っているワインメーカーや、トレーダージョーズなど全米規模のスーパーマーケット・チェーンも市場に参入している。米北西海岸地域最大の個人経営ワイン企業、「House Wine」では、すでに同社で生産するワインの約半分が缶入りワインにシフトした。

カジュアルなライフスタイルには缶ワインが合う

 缶ワインを支持する消費者の大多数は、ミレニアル世代だ。統計によると、この世代はビールよりもワインを好む人が多いが、年齢的に高いワインには手が出ない。そのため、375ml缶(約2.5杯分)で$5ほどでも買うことができる缶ワインが人気なのだ。

 また、瓶よりも缶入りの方が、ビーチやキャンプ、公園などにも持ち運びやすく、リサイクルもラクなので、若者たちのライフスタイルにも合う。なかでも特に缶入りが支持されている理由が、「ワインを飲んでいても、かっこつけているようには見えないこと」。バブル世代などの他世代と、ミレニアルたちのライフスタイルや価値観が大きく異なることが、缶ワインの売れ方に現れているようだ。

 瓶入りのワインでも、コルク栓ではなく、スクリューキャップの瓶に入った高級ワインも増え、ワインのパッケージ市場は明らかに変化している。缶ワインの成長はまだまだ続きそうだ。

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