アメリカで「チーズ・ティー」は流行るのか?

アメリカで「チーズ・ティー」は流行るのか?

「抹茶」がアメリカで初めてブームになったとき、そのまま抹茶が茶市場に定着すると思った人はどれほどいただろうか? あとに続いた「コンブチャ」も「ボバ・ティー」も同様に一過性ではなく定着した。そんな中、中国や台湾で流行っている「チーズ・ティー」がアメリカに進出したが、第4の流行茶になるだろうか?


アメリカ人はチーズ好きだから……?

 ヨーロッパ人には敵わないが、アメリカ人もチーズが大好きだ。2017年のブルーミングバーグ誌の調査によると、アメリカ人は平均で1人につき1年で約35パウンド(15kg)ものチーズを食べるらしい。といっても、アメリカ人はヨーロッパ人のようにチーズをそのまま食べるより、ピザやマカロニ&チーズなどの「料理にチーズを使うのが大好きな国民」だという。

 そんなアメリカ人を狙ってか、世界に900店舗以上を展開する台湾茶のドリンク・スタンドで、「チーズ・ティー」を売りにする「Happy Lemon」「Gong Cha」などがアメリカにも進出した。それと時期を重ねて、都会にあるお茶の専門店カフェでも「チーズ・ティー」を売りにする店が続々と増えている。

 日本でもブームになった「チーズ・ティー」は、その名の通り冷たいお茶の上にホイップしたクリーム状のチーズを乗せた“甘塩っぱい”飲み物だ。お茶とチーズの相性の良さが抜群だと中国や台湾で爆発的な人気を博し、そこから他国へ拡がった。このチーズ・ティー、果たしてアメリカで第二の「抹茶」や「コンブチャ」、「ボバ・ティー」になりうるのだろうか。

味は良いけれど、ネーミングが悪い?

 「チーズ・ティー」の味は、チーズ好きなアメリカ人にも受けるはずだと言うのは、食専門ウェブサイトのEATERだ。しかし、アメリカ人には「チーズ」という単語のイメージが強すぎるため、「チーズを飲み物に入れるなんて気持ち悪い」というインパクトが先行するのでネーミングを変えた方が売れるだろうと、同誌は指摘する。

 実際、大手「Happy Lemon」以外の店では、「チーズ・ティー」のことを「ミルク・キャップ」とか「ミルク・フォーム」などと、チーズ味でありながらもチーズという単語を外してメニュー名にしている店が多い。オリジナル名に近い呼び名でも、たとえば「チーズ・ムース」など、ケーキやデザートを想像させるネーミングにしているという。台湾から来た大手「Gong Cha」は、既にアメリカ用メニューからチーズ・ティーを外している。

 このネーミング問題は今後、アメリカにおける同商品の売り上げにどう関係していくだろうか。国が違えばなんとやらの典型的なケースになりそうだ。

この記事の寄稿者

関連する投稿


知られざる米南部の高い“コンサバ度”

知られざる米南部の高い“コンサバ度”

NYやLAなどの沿岸都市部に比べると、圧倒的に知られていないアメリカ南部。その文化、習慣、宗教観などをアーカンソー州よりジョーンズ千穂が紹介するコラム『アメリカ南部のライフスタイル』。今回は沿岸部大都市に比べると驚くほど保守的な文化を誇る南部地域で、著者が経験したことを交えてそのコンサバ度合いを紹介する。


ストリーミング市場を制する米ネットフリックス、加入者数が歴代最大

ストリーミング市場を制する米ネットフリックス、加入者数が歴代最大

世界最大の動画ストリーミング配信企業、米ネットフリックスが、今年の第1四半期の業績を発表し、加入者数は前年同期比8%増で歴代最大の1億4,890万人だと明らかにした。アップルとディズニーの参入で競争が激化するストリーミング市場で今後の伸び悩みが懸念される同社だが、他社との差別化で躍進を続ける構えだ。


成功への選択特別編「令和」という時代を読む

成功への選択特別編「令和」という時代を読む

ロサンゼルスを拠点に多くのセレブリティを顧客に持つ運命鑑定家、サラ・セイヤスが送る「成功への選択」。今回は新元号「令和」と、その時代がもたらす日本の行方についての特別編。新しい時代は、どのような変化を日本にもたらしていくのでしょう?


それって不法侵入では?! アメリカでの驚きの家探し

それって不法侵入では?! アメリカでの驚きの家探し

NYやLAなどの沿岸都市部に比べると、圧倒的に知られていないアメリカ南部。その文化、習慣、宗教観などをアーカンソー州よりジョーンズ千穂が紹介するコラム『アメリカ南部のライフスタイル』。今回は「ハウジング・ブーム」、つまり不動産ブームに沸く南部における、驚きの家の探し方をご紹介しよう。


あのバーガーキングが肉なしのバーガーを発売!?

あのバーガーキングが肉なしのバーガーを発売!?

世界のファストフードを牽引する大手チェーンのひとつ、バーガーキングが、「肉の入っていないバーガー」の販売を試験的に開始。「あのバーガーキングが肉なしを?」と驚きの声が上がっているが、肉を避ける動きは世界中に広がりつつある。植物原料で作ったパテを使用した肉なしハンバーガーで、同社は健康志向の客の取り込みを目指せるか?






最新の投稿


有罪に見えにくい服装とは? 法廷スタイリストが選ぶセレブの出廷服

有罪に見えにくい服装とは? 法廷スタイリストが選ぶセレブの出廷服

巨額の資産を持つドイツの令嬢になりすましてニューヨークの社交界に入り、高級ホテルの宿泊費やプライベートジェットのフライト代などを踏み倒して有罪判決を受けていた女性詐欺師、アナ・ソロキン。今月、同被告に4~12年の禁固刑が言い渡されたことで再び法廷での彼女の服装や、他の女性被告たちの服装に注目が集まった。


今週の神秘ナンバー占い(2019年5月17日〜23日)

今週の神秘ナンバー占い(2019年5月17日〜23日)

当たりすぎて怖い? ロサンゼルスを拠点に多くのセレブリティを顧客に持つ運命鑑定家、サラ・セイヤスがお届けする今週の神秘ナンバー占い。神秘ナンバーとは、東洋数秘術、西洋数秘術、アステカ秘術など複数の占術をベースに導き出す、運気を読み解く数字のこと。あなたの運勢はどのように変化する?!


【Red vs. Blue】全米ライフル協会に迎合するトランプ、国連武器貿易条約から離脱か?

【Red vs. Blue】全米ライフル協会に迎合するトランプ、国連武器貿易条約から離脱か?

米二大政党、共和党と民主党。保守派共和党の公式カラーは赤、リベラル派民主党は青。当連載ではアメリカで報道された新聞記事について各派のアメリカ人が見解を披露する。今回は、銃規制に反対する全米ライフル協会を支持するトランプ大統領が、同協会の会合で「国連武器貿易条約」から離脱すると発言したことについて。


アメリカでは4人に1人がスマートスピーカーを所有している

アメリカでは4人に1人がスマートスピーカーを所有している

進化を続けるオンライン事情により、日々豊かに変化していく人々の暮らし。そんな世界で賢く生きる術とは? デジタルマーケティング専門家、ティム・ポールが解説するコラム『オンラインと僕らの生活』。アメリカの一般家庭におけるスマートスピーカーの普及率が上昇し、成人の4人に1人が所有するといわれるアメリカ市場の現状とは?


米大手メディアはなぜキリスト教徒迫害の現状を伝えないのか?

米大手メディアはなぜキリスト教徒迫害の現状を伝えないのか?

米テキサス州に暮らすイスラム教徒のジャーナリスト・西森マリーが、米国内でも報道されにくい保守派の声やテキサス州など南部の住民たちの声をお届けするコラム。今回は、欧米にはびこる「ポリティカル・コレクトネスの風潮」から、イスラム教徒の迫害は欧米でニュースになるのに、キリスト教徒の迫害は報道されないという現状について。


アクセスランキング


>>総合人気ランキング