アメリカでタイダイ柄がカムバック! 政治の影響がファッションに

アメリカでタイダイ柄がカムバック! 政治の影響がファッションに

1960年代のアメリカを一世風靡したヒッピー・ムーブメント。その頃の若者たちが着ていたカラフルな絞り染め、「タイダイ柄」を覚えているだろうか? 1950年代の厳しい社会的規範から逃れて自由を謳歌し、個人を表現するカウンター・カルチャーのシンボルとして大流行したタイダイ柄が、アメリカで再び流行り出しているようだ。


政治情勢がファッションにも影響するアメリカ

 トランプ政権下のアメリカで、懐かしのタイダイ柄(絞り染)が“Myself”(自分自身)を表現する自由のシンボルとしてカムバックの兆しを見せている。

 ベトナム戦争下の1960年代のアメリカでは、ヒッピー文化が大流行し、まるでユニフォームであるかのようにヒッピーたちは、「タイダイ柄」のTシャツを着ていたものだ。当時は自由や個人を表現するカウンターカルチャーのシンボルとして大流行したタイダイ柄が、右派政策を強く押し出しているトランプ政権下で、再び流行り出した。

 R13デニムの創始者クリス・レバ氏は Harper’s Bazaarのインタビューにて「平和を主張するタイダイ柄は、保守派へのプロテスト(抗議)としての見方もできる」と語っている。さらに同氏は、「60年代の反保守・学生運動が起こったニクソン大統領政権下の時代の背景と、トランプ政権の今が似たような状況である」とし、トランプ政権下では女性や移民、LGBTQコミュニティーの人々が自らの権利のために戦っていると話している。

 このトレンドは単に反政治体制だけではなく、アメリカの女優たちが「プロテストを表す黒いドレス」を着て2018年のゴールデングローブのレッドカーペットを歩いた影響で流行った“黒”を身に着けることでプロテストをするというブームや、#Metoo運動へのリアクションでもあるという。

 黒や暗い色の服を着るのがメッセージだと皆がんばっていたが、ニューヨークに本社があるトレンド傾向を予測する WSGN catwalks のディレクター、リジー ・ボウリングによると、「世論は極端から極端へと変わりやすい。自分が伝えたいメッセージのために黒ばかりを着続けられない」と、Business Insiderに語っている

低価格なファスト・ファッションもタイダイ柄を発売

 また、このトレンドは、大量生産で低価格なファスト・ファッションへの「反逆」としても捉えられるようだ。アメリカ国内では「環境を破壊しない生活を送ること」、「環境保全に対する意識が年々高くなっていること」などから、今までよりも中古品やリサイクル品、洋服やバッグなどのファッション・アイテムをレンタルするサービスが増える方向に進みつつある。

 皮肉にも、そういう非難の対象にもされているZARAやH&Mなどのファスト・ファッション大手メーカーも、今季はタイダイ柄の服を打ち出している。インテリア業界も、今年は“色”(カラフルなもの)が来ると明言している人たちが多い。政治情勢が荒れているアメリカだが、それに伴ってファッション・トレンドも荒れそうな雰囲気だ。

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