今どきのファッションはレンタルが主流!?

今どきのファッションはレンタルが主流!?

アメリカではオンライン・ショッピングが主流となり、名門デパートや専門店が惜しまれながらもその看板を下ろすケースが増えている。それでも景気が良いと言われるアメリカで、突如として頭角を現したショッピング・トレンドが、「レンタル」だ。流行のデザインや色の移り変わりが速いファッション分野に合うこのトレンドが今後の主流となるのか?


アメリカの「レンタル・ブーム」に有名ブランドも参入

 世界中の若者を魅了した「H&M」などに代表されるファスト・ファッションは、毎日のように新しく入荷されるデザインの服を安価で入手でき、飽きたら捨てるという気軽さが受けた。しかし、そのファスト・ファッションのブランドを脅かす新ショッピング・トレンドが「レンタル」だ。

 アメリカでは最近、「レンタルすること」がブーム化している。たとえば先日、ユニコーン・ステイタス(非上場のスタートアップ企業で10億ドル以上の価値ある企業)を達成した「Rent the runway社」は、2009年にウエディングやフォーマル・ドレスのレンタル会社として旗揚げした企業だ。フォーマル着だけでなく、オフィスなどでも着用できるデザイナーズ・ブランドの服もレンタルできる会費制(サブスクリプション・スタイル)事業をオンラインで開始したところ、新たにFranklin Templeton社やBain Capital社などの機関投資家らから$125ミリオン(約125億円)の投資が集まった。それまでの投資額を含めると$337ミリオン(約337億円)、企業価値も$1 ビリオン(約1000億円)まであがり、がぜん注目を集めている。同社CEOのジェニファー・ヘイマン氏はニューヨークタイムス紙に、「レンタル業界のアマゾン・プライムを目指す」と話し、ファッション・アイテムだけでなく、若い世代に人気の家具ブランド「West Elm」と提携して家具のレンタル事業も拡大させるそうだ。

若者たちのファッションに対する価値観の変化

 先日の記事「アメリカでタイダイ柄がカムバック」でも触れているが、アメリカの若者たちのファッションに対する見方や価値感が変わりつつある。例えばソーシャルメディアを中心に名を馳せ、億万長者にもなれてしまうインフルエンサーと呼ばれる若者たちの多くは、ハイエンドのブランドを愛用している。そんなインフルエンサーたちを見ている若者たちは、自分も彼らと同じような高額な服やバッグを身に付けたいと当然思う。しかし「借金してでもブランドを持つ」という選択を、今の若者はすることはない。値段的に手が出なければ、高額なアイテムはレンタルすればいいからだ。彼らは身の丈を知っているし、合理的だともいえる。レンタルならば高級品を身につけて出かけることも、写真を撮ってSNSに投稿することもできるだろう。まさに今の若者たちのニーズにマッチしたサービスだ。

 このレンタル・ブームにいち早く目をつけたのは、ファスト・ファッションの「アメリカン・イーグル」。彼らは最近、1カ月$49.95(約5000円)の会費制で同社の服のレンタル・サービスを立ち上げたばかりだ。ほかにも多くのブランドがレンタルの準備を進めているらしく、トレンドが進むことは間違いなさそうだ。ファッション業界で以前から語られているように、ついにファスト・ファッションの終焉がおとずれたのだろうか。

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