時代錯誤な同性愛死刑 米俳優ジョージ・クルーニーらが反発

時代錯誤な同性愛死刑 米俳優ジョージ・クルーニーらが反発

欧米諸国では当然の権利として社会で認められている同性愛カップルだが、この風潮などものともせず、「同性愛を一切認めない国」がイスラム教国だ。そのイスラム教国家のひとつである東南アジアのブルネイが、今月3日から同性愛者を死刑にする法案を通したことで世界が揺れている。


クルーニーらがボイコットを訴える有名ホテルとは

 アメリカや日本とは異なり、イスラム教を国教とする東南アジアのブルネイ・ダルサラーム国では、同性愛者はまったく受け入れられないという。そのブルネイで同性愛者に刑罰を処する新刑法が4月3日から施行されたことに対して、欧米諸国の著名人が抗議を表明している。

 抗議を訴えている欧米の著名人たちは、ハリウッド俳優のジョージ・クルーニーや、ミュージシャンのエルトン・ジョンらで、今や世界的に「LGBT」の人権は認められており、「LGBT」であるということを理由に処罰されるとは言語道断だとして、ブルネイ国を非難し、ブルネイ国王が所有する9つのホテルへの宿泊のボイコットなどを呼びかけている。国王が所有するホテル名は以下の通り。

Hotel Bel-Air (米カリフォルニア州ロサンゼルス)
The Beverly Hills Hotel(米カリフォルニア州ビバリーヒルズ)
The Dorchester (英ロンドン)
45 Park Lane(英ロンドン)
Coworth Park(英アスコット)
Le Meurice(フランス・パリ)
Hotel Plaza Atheee(フランス・パリ)
Hotel Eden(イタリア・ローマ)
Hotel Principe di Savoia(イタリア・ミラノ)

なぜ、それほどまで同性愛者を排斥するのか?

 ブルネイ国では、婚姻関係を持たないカップルの性行為や、同性愛者には「投石による死刑」が適用される可能性があるだけでなく、窃盗犯には罪により手足を切断する刑罰が施行される規定が施行され、国民ではない外国人旅行者も対象とされるという。

 これに対して、「アムネスティ・インターナショナル」など世界的な人権団体から、この刑罰は非人道的であるとの非難が上がっているが、同国は「イスラム教国の社会秩序の維持」と「イスラム教において同性愛は罪にあたる」を訴えて、その正当性を主張し、他国への理解を求めている。

 ブルネイは自国の正当性を主張しているが、ブルネイ国王が所有するホテルなどのボイコットを呼びかけているジョージ・クルーニーやエルトン・ジョンは、「同性愛者であることや不倫をしたことで自国民を石打ちの死刑にするような男のポケットに金を入れるな」と世論に訴えている。欧米の世論がアジアの一国の基幹を動かすことになるのだろうか。

参考記事:
https://www.cnn.com/2019/03/29/asia/george-clooney-brunei-lgbt-intl/index.html

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